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AALAS2003


シアトルは晴天なり(前方に見えるのがスペース・ニードル)

前回2002 年のAALASはサンアントニオからデンバー、シアトル経由で成田に帰ってきました。今回 2003 年のAALASはそのシアトルで開催されました。シアトルは雨が多いと旅行誌の情報でありましたが、着いた時は雨は降ってなく意外と生活しやすそうな雰囲気でした。日本との距離が近いこともあって日本人観光客が意外と多いようでした。空港からハーラン(餌、床敷、動物を販売している学会協賛会社)のバスでホテルに送ってもらいました。

ホテルから学会会場へのアクセスとホテル周辺の状況を把握するため散策に出かけました。シアトル市街はアップダウンの多い町でした。海辺にはシーフードマーケットがあり何となくサンフランシスコの港風景に似ているように思えました。


フィッシュマーケットの風景


AALASの登録風景

到着日にAALASの入場登録をしておく方が良策と判断し早速コンベンションセンターに向かいました。会場ではすでに何人かの参加者が早々と登録していました。私は毎度、事前申し込みを済ませているためここでは入門カードをもらうだけです。これからAALASに参加をされる方へのアドバイスですが、事前に申し込むと参加費がディスカウントされるのでお勧めします。


ホテルから見た景色


スペースニードルから市内を見た景色

昨年の報告でも書きましたがIVCシステム(個別換気式ケージラックシステム)についてアメリカでは話題が出切ってしまったのかあまり熱してなかったように思えます。いま話題になっているのが環境エンリッチメントに関する問題および省力化(ロボット)についてなどで、驚いたことにケージメーカーが給水ビンのオートメーション化の展示や発表をしておりました。現在、自動給水が主流の日本では考えられないような動向です。動物数や施設の規模も格段大きいアメリカが今後進む方向に注目したいと思います。学会会場では飼育に関するオートメーションについて発表がありました。給水ビンの洗浄、充填、打栓など興味深く聞かせてもらいました。給水ボトル洗浄充填ラインの自動化でどのようなことに注意すべきかまとめてみました。

価格
・装置のイニシャルコストが高いので採用する基準を検討しなければならない。

処理能力
・ロボットは処理速度が問題
・処理量:最低3000本/day~5000本/dayを処理する場合にロボット化の効果あり。(最大数がそこそこない場合は全自動機を採用すると採算が合わないかもしれない。)

日本での対応
・開栓、洗浄、充填、打栓を半自動で行う方法が日本の施設には向いているかもしれない。

ボトルの選定
・何種類かのボトル併用が容易にできるかも把握しておく必要がある。
・自動化する目的に合っている構造のボトルを選ばなければならない。

コメント
・給水ビンを自動的に処理すること、自動給水を採用して省力化をはかること、その選択はユーザーがすることであって、メーカーは少しでもそれらのかかえる問題を解決すべきではないでしょうか?


Microsoft 社の前にて筆者

日本のある研究所にエンリッチメント目的のトンネル(米国製)を買って頂きました。ケージ内に入れておいたが全く中に入らず齧ってばかりで役に立たないという意見がありました。齧ってくれたら効果ありと私は思いましたが、かわりに齧るための物をお送りしました。要するにケージ内ではケージ本体、金網、餌、水、床敷くらいしか動物は触れるものがなくトンネルやドームなどを入れた場合、心の安らぎが生まれるのではないでしょうか?入れるものがなければPCボトルの破損したものや、木片などを入れてやることもよいと発表がありました。


BioServ社展示風景(中央やや左に筆者

 

毎度の事ですが下記のパーティーがありました。

ウエルカムパーティー

飲み物有料

食べ物無料

参加自由

会場近く

ハーランパーティー

飲み物無料

食べ物無料

参加自由

離れた場所

テクニプラストパーティー

飲み物無料

食べ物無料

参加自由

離れた場所

Lab Productsパーティー

飲み物無料

食べ物無料

参加自由

会場近く

AAALACランチョンパーティー

飲み物無料

食べ物無料

招待

会場近く

ファイナルパーティー

飲み物有料

食べ物無料

参加自由

会場近く

 

少し行儀が悪いのですがわかりやすく書きました。見ての通り無料がほとんどです。有料の場合も学会へのどネーションを含んでいますので無料と同じようなものです。

我々が見学させて頂いた研究所はボーイング社の近くにある研究所です。感のよい人はすぐわかると思いますが、名前は伏せておきましょう。セキュリティーについて厳しい制限がありました。アメリカでは当たり前のことかもしれませんが、そこまで厳しくない日本人には驚きだったかもしれません。動物室も詳しく見せて頂きました。廊下、部屋、装備については他の研究所(米国)とあまり変わりありませんでした。ただ、器材については日本のメーカーの物が入っていました。運ぶのが大変だっただろうと思いました。現在のスタッフは日本人が数人であとはすべて現地採用者で運営しているようです。 帰る前に見せてもらったのが動物慰霊碑でした。日本風に鳥居がありアメリカの風景にもマッチしておりました。今回の見学はとても参考になりました。ケージ業者の私を快く見学させて頂いた担当者様のご好意に感謝いたします。


鳥居と慰霊碑

数年まえJALAS開催時に発行される新聞にわたしが書いた内容をおぼえておられる方は少ないでしょう。そのとき書いた内容が今回の訪米で確かに進んでいるように思えました。それはげっ歯類の安全性試験に使用している金網ケージが床敷きケージにかわっていくというお話です。今後もアニメックホームページにそのへんの情報をアップして参りますので訪れて下さい。

October 17 - 21, 2004

2004 年のAALASはフロリダ州タンパで開催されます。ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

 

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