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ミクロ環境に関する文献集
 

22) 個別換気ケージにおける実験用マウスの微生物学的モニタリングと封じ込め:フィールド試験 New 07/08/09

21) 換気ケージラックにおける3種の微生物学的モニタリング方法の有効性 New 07/08/09

20) 個別換気ケージシステムにおける微生物学的モニタリング New 07/08/09

19) MHVおよびセンダイウイルス感染をコントロールし検出するためのマイクロアイソレーターシステムとモニターマウスの有効性 New 07/08/09

18) IVCシステムに収容されているラットに及ぼすケージ換気のインパクト New 07/08/09

17) 異なるラックシステムがDBA/2マウスの繁殖成績に及ぼす影響 New 07/08/09

16) 非換気 IVC ケージにおける二酸化炭素濃度 

15) 作業環境におけるマウス・アレルゲンの排除:マウス・アレルゲンの封じ込めにおける個別換気ケージ・システムと換気キャビネットの評価 

14) げっ歯類用個別換気ケージ・システムの評価:ケージ環境と動物の健康 

13) げっ歯類用個別換気ケージ・システムの評価:職場の健康 

12) 陽圧式個別換気ケージ・システム:動物の職員の両方を守るための局所バリヤー・システム 

11)自動給水付き静圧式アイソレーターケージをマウス肝炎ウイルスの伝播要因として従来の飼育管理テクニックで用いたときの評価 

10)個別換気ケージ:マウスとヒトにとって有益か? 

9)リスク別のマウスの導入検疫プログラムにおけるマイクロアイソレーター・ケージの利用:懐古的評価

8)強制換気ケージにおいて換気回数、マウスの収容匹数および床敷交換頻度を変えた場合のミクロ環境

7)強制個別換気あるいは吸着性床敷の添加がマウスアイソレータケージのミクロ環境に及ぼす影響の比較

6)各種の接触床敷を入れたアイソレータケージ中のミクロ環境汚染物の特性調査と定量

5)3種の個別換気げっ歯類ケージ装置と静圧アイソレータケージにおけるミクロ環境条件と騒音発生の評価

4)個別換気式マイクロアイソレーションげっ歯類用ケージにおける収容密度が湿度とアンモニア濃度に及ぼす影響

3)ケージ内換気と自動給水がアウトブレッドマウスの繁殖成績および離乳仔の発育に及ぼす影響

2)室内換気がマウスケージの換気とミクロ環境に及ぼすインパクト

1)マウス肝炎ウイルスの攻撃からマウスを防御するための  アイソレータ式ケージシステムの評価


個別換気ケージにおける実験用マウスの微生物学的モニタリングと封じ込め:フィールド試験

Microbiological monitoring of laboratory mice and biocontainment in individually ventilated cages: a field study. Brielmeier M, Mahabir E, Needham JRテLengger C, Wilhelm P, Schmidt J Department of Comparative Medicine, National Research Centre for Environment and Health, D-85764 Neuherberg Germany.

Lab Anim. 2006 Jul;40(3):247-60.

近年、実験用げっ歯類飼育施設における個別換気ケージ(IVC)ラックシステムの使用が増加した。IVC<ラックにおける各ケージは別々の微生物学的ユニットと考えることができるので、IVC の中で飼育されている動物の包括的な微生物学的モニタリングは挑戦的な仕事となってきている。これはモニターマウスを適切に使用することによって処置することができる。従来、これらのモニター動物は汚れた床敷に暴露してきたが、最近では、排気に対して暴露するというコンセプトが考慮されるようになってきた。ここで報告する研究は第一に検疫ユニットにおける、ならびにいろいろな供給源から頻繁にマウスコロニーが導入されるマルチユーザーユニットにおけるフィールド条件下で行われるモニター動物を用いた微生物学的モニタリングの効果をテストすることを目的とした。第二に、IVC ラックの中で飼育されている自然感染マウスの生物学的封じ込めを調べることを目的とした。これはそれらのマウスの繁殖も行った。モニター動物は汚れた床敷と排気の両方に暴露した。この試験に用いたマウスはマウス肝炎ウイルス(MHV)、マウスパルボウイルス(MPV)、腸管寄生鞭毛虫および蟯虫など実験動物施設で広く蔓延している病原体を持っていた。私たちのデータはモニター動物を用いて汚れた床敷への暴露と排気への暴露のコンビネーションによって調べる健康モニタリングプログラムによって MHV、腸管寄生鞭毛虫および蟯虫を迅速に検出できることを示している。MHV は排気にのみ暴露することによっても検出された。この試験に用いた IVC は感染マウスを非感染マウスと同じ IVC ラックの中で別々のケージで飼育したときに生物学的封じ込め効果を示した。

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 換気ケージラックにおける3種の微生物学的モニタリング方法の有効性

Efficacy of three microbiological monitoring methods in a ventilated cage rack.

Compton SR, Homberger FR, Paturzo FX, Clark JM

Section of Comparative Medicine, Yale University School of Medicine, New Haven Connecticut USA<

Comp Med. 2004 Aug;54(4):382-92

マウスを収容するために個別換気ケージ(IVC)を使用することは効果的な微生物学的モニタリングをするための新しい挑戦をもたらした。IVC の特徴を活用する方法は開発されてきたが、著者の知る限りにおいては、その有効性は体系的に調べられていない。IVC ラックから排出される空気は、給気としてラックからの排気が入ってくるケージに収容したモニター動物を用いることによって、あるいは排気ポートに取り付けたフィルターを用いることによって、モニターすることができる。実験動物職員が IVC で飼育しているマウスの微生物学的モニタリングの効果的な方法について十分な情報に基づいて決断できるように、空気モニタリング方法の有効性を接触モニタリング動物および汚れた床敷モニタリング方法と比較した。マウスをマウス肝炎ウイルス(MHV)、マウスパルボウイルス(MPV)、マウスロタウイルス(マウスの流行性下痢の病原体、[EDIM])、センダイウイルス(SV)あるいは Helicobacter spp に感染させた。すべての病原体は接触モニター動物を用いて検出された。マウス肝炎ウイルスは空気および汚れた床敷モニター動物において効果的に検出された。そして SV は空気モニター動物だけで検出された。マウスパルボウイルスおよび Helicobacter spp. は汚れた床敷で伝染したが、伝達の効率は移す汚れた床敷の頻度と希釈によって異なった。結果は IVC ラックを陽圧下で運転しても陰圧下で運転しても同じであった。フィルターは MPV を検出するよりも >MHV と SV の検出により効果的であった。排気に対するモニター動物またはフィルターの暴露はいくつかの病原体の検出に効果があり、これらの方法を用いることは、とくに汚れた床敷モニター動物と一緒に用いる場合には、微生物学的モニタリングプログラムの有効性を増加させることができる。現代のマウスコロニーにおいては、微生物学的モニタリングに対する多面的なアプローチが推奨される。

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個別換気ケージシステムにおける微生物学的モニタリング

Microbiological monitoring in individually ventilated cage systems. Compton SR,Homberger FR, MacArthur Clark J.

Section of Comparative Medicine, Yale University School of Medicine, New Haven, CT, USA.

Lab Anim (NY). 2004 Nov;33(10):36-41.

ラックにげっ歯類を収容することは従来のケージに比べて多くの利点があるが、健康モニタリングに関連しても独特のチャレンジを呈している。著者らは IVC システムを用いる場合のモニタリングプログラムの設計において考慮すべき問題を考察する。

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MHV およびセンダイウイルス感染をコントロールし検出するためのマイクロアイソレーターシステムとモニターマウスの有効性

The effectiveness of a microisolator cage system and sentinel mice for controlling and detecting MHV and Sendai virus infections. Dillehay DL, Lehner ND, Huerkamp MJ. Department of Pathology and Laboratory Medicine, Emory University School of Medicine, Atlanta, GA 30322.

Lab Anim Sc1990 Jul;40(4):367-70

(a)汚れた床敷上に収容した BALB/c マウスがマイクロアイソレーターに収容した感染マウスからセンダイウイルスおよび MHV を検出するためのモニター動物として使用することができるかどうか、ならびに(b)マイクロアイソレーターシステムがマウスをセンダイウイルスおよび MHV 感染に対して保護するかどうかを調べるために実験を行った。モニターマウスをマイクロアイソレーターケージに収容し、連続的に汚れた床敷に暴露し、21 日目と 42 日目に採血して血清学的検査を行った。すべてのモニターマウスは 42 日までに血清学的に陽性となったが、汚れた床敷に暴露したモニターマウスは 21 >日目と 42 日目にセンダイウイルスに対して血清学的に陰性であった。これらの結果は汚れた床敷上に収容したモニターマウスはすべての感染マウスウイルスを検出できないことを示唆している。この試験はまたマイクロアイソレーターケージシステムがケージレベルにおいて MHV 感染に対して有効なバリアとなることを示しており、マイクロアイソレーターは他の病原体に対してもマウスを保護するに違いないことを示唆している。

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IVC システムに収容されているラットに及ぼすケージ換気のインパクト

The impact of cage ventilation on rats housed in IVC systems.

Krohn TC, Hansen AK, Dragsted N. Centre of Bioethics and Risk Assessment, Scanbur BK A/S, Lellinge, Denmark.

Lab Anim 2003 Apr;37(2):85-93

今日、個別換気システム(IVC システム)がとくにトランスジェニックげっ歯類の収容に一般的に使用されている。概して、各ケージにおいて時間あたり 40 から 50 回の換気回数が用いられているが、システムによっては時間あたり 120 回の換気回数まで用いられる場合がある。この換気回数まで到達するためには、空気がかなりの高速でケージ内に吹き付けられる。しかし、動物の高さでは多くのシステムはおよそ 0.2 m/s の気流速度で換気している。今回の論文では、2つの試験を行った。1つは 0.2 m/s 以下の気流速度あるいは 0.5 m/s よりちょっと上の気流速度がラットに影響を及ぼすかどうかを解析し、もう1つの試験は時間あたり 50、80 および 120 回の換気回数がラットに影響を及ぼすかどうかを解析した。2つの試験において、心拍数と血圧のような生理学的パラメータとともに嗜好性をモニタリングしラットが異なるパラメーターに抵抗する能力を示し、できればそれらを避ける能力を調べた。 0.5 m/s もの高速のケージ内気流速度はラットに影響を及ぼすことが証明できなかったけれども、各ケージ内の換気回数は生理(心拍数および収縮期血圧)に及ぼすインパクトを避けるために時間あたり 80 回以下に維持すべきである。またラットは嗜好試験で示されるように選択の機会が与えられれば時間あたり 80 回以下の換気回数のケージの方を好む。

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異なるラックシステムがDBA/2マウスの繁殖成績に及ぼす影響

The effects of different rack systems on the breeding performance of DBA/2 mice

Tsai PP, Oppermann D, Stelzer HD, Mahler M, Hackbarth H.

Institute for Animal Welfare and Behaviour, School of Veterinary Medicine Hannover, Germany.

Lab Anim 2003 Jan;37(1):44-53

実験動物の収容システムが長い期間にわたって開発されてきた。陽圧、個別換気ケーシステムおよび強制換気システムのようなミクロ環境システムがケージ間の交差汚染を減らすために多くの研究者がますます使用するようになってきた。これらのシステムが動物の健康、光強度、ケージの相対湿度および温度、アンモニアと CO2 の濃度、およびケージ内の他のファクターに及ぼすインパクトを調べた多くの研究がある。本試験の目的はマウスの繁殖成績に及ぼす異なるラックシステムの影響を比較し、マウスの繁殖成績に及ぼす環境エンリッチメントの影響を理解することであった。60 の DBA/2 繁殖ペアをこの実験に用いた。マウスは3つのラックシステムで飼育した:換気キャビネット、通常のオープンラックおよび個別換気ケージラック(IVC ラック)であり、エンリッチした、あるいはエンリッチしていないtype II 細長い Makrolonケージが入っていた。繁殖成績は 10 週齢から 40 週齢まで記録した。すべての3ラックシステムにおいて、長期の繁殖期間中にエンリッチしていない群においては繁殖インデックス(仔/雌親/週)が同じであったが、 IVC ラックにおける変動係数は多くのパラメーターにおいて高かった。このタイプのエンリッチメントは、とくに IVC 群において、生まれる仔の数を減らす傾向があるように思われる。しかし、繁殖インデックス(若い離乳仔/雌/週)には有意の差がなかった。<

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個別換気ケージへの給気停止がラットの低酸素症と死を招く

Failed Air Supply to Individually Ventilated Caging System Causes Acute Hypoxia and Mortality of Rats

J. Michael et. al.

Temporary Topics, Volume 43, No. 3 / May 2003

個別換気ケージ(IVC)に母親と一緒に飼育されていた離乳齢の子ラットに30%以上の死が突然観察された。停電を起こして母子ラットを飼育しているIVCの換気を止める対照試験を行ったところ、個々のケージ中の空気中の酸素濃度が1時間で10%以下に低下した。IVCへの電源を不注意で切ってしまった別の事例では、IVCへの電力供給がなくなってから60分以内にラットは死亡した。ラットを飼育しているIVCへの電源が切れると、生命にかかわる条件になるおそれがあり、緊急に対応する必要があり、IVCを使用しているところでは緊急用(バックアップ)電源を考える必要がある。

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非換気 IVC ケージにおける二酸化炭素濃度

Carbon dioxide concentrations in unventilated IVC cages.

Krohn TC, Hansen AK.

Lab Anim 2002 Apr;36(2):209-12

個別換気ケージ(IVC)システムが世界中で一般的に使われるようになってきた。いろいろなシステムが動物を感染から守りスタッフをアレルゲンから保護するためにますますシールされるようになってきている。しかし、シールが強いことは、もしケージが換気されないままにおかれると、CO2 濃度が問題となってくる。本試験では、ケージがいかに強く密閉されているか、そして各ケージに飼われている動物の数によって、ケージ内の CO2 濃度の2時間の増加が 2% と 8% の幅があった。

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作業環境におけるマウス・アレルゲンの排除:マウス・アレルゲンの封じ込めにおける個別換気ケージ・システムと換気キャビネットの評価

Elimination of mouse allergens in the working environment: assessment of individually ventilated cage systems and ventilated cabinets in the containment of mouse allergens.

Gordon S, Fisher SW, Raymond RH.

J Allergy Clin Immunol 2001 Aug;108(2):288-94

背景:実験動物アレルギーは重要な職業病であるが、哺乳動物のアレルゲンに対する暴露を減らすことによって防げる病気である。目的:この研究の目的はマウス尿蛋白(MUN) を封じ込めることにおける安全装置、とくに個別換気ケージ(IVC)およびクラス I とクラス II の換気キャビネットの効果を評価することであった。方法:6つの IVC システム(げっ歯類を飼育するに用いられる)を陽圧と陰圧で運転した。空気サンプル(2 l/min)をケージ前部、ケージ後部、給気口および排気口で採集し、MUP をイムノアッセイによって定量した。IVC 動物室のバックグランド MUP をマウスをコンベンショナルにあるいはアイソレーターで飼育されている動物室の MUP と比較した。クラス I タイプのキャビネット(n=2)を汚れた床敷の処理中にテストした。空気サンプルはオペレーターの上と後ろおよびキャビネット(n=2)の中で行った。職員のサンプルはクラス II キャビネットの中および外で実験操作を行っている最中に採集した。結果:すべての IVC システムは陰圧で運転したときには MUP を効果的に(>250 倍)封じ込めた。陽圧では、“シールされていない” IVC ラックは MUP を漏出した(1-25 倍減少)が、“シールされた” IVC システムは漏出しなかった。クラス I タイプのキャビネットは MUP を減らした(10 倍)が、“クリーニング・アウト”中は暴露を排除できなかった。操作がクラス II キャビネット内で行われたときにはMUP はまったく検出されなかった(蛋白ファクター、>10 倍)。結論:安全装置はマウス・アレルゲンに対する暴露を十分に減少させた。飼育室におけるアレルゲン暴露はマウスを陰圧で運転している IVC システムで飼育するか、あるいは陽圧の“シールされた” IVC システムで飼育すれば減少する。“シールされていない” IVC ラックを陽圧で運転するとき、あるいはクラス I タイプのキャビネットで“クリーニング・アウト”中は呼吸器を保護すべきである。

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げっ歯類用個別換気ケージ・システムの評価:ケージ環境と動物の健康

Evaluation of individually ventilated cage systems for laboratory rodents: cage environment and animal health aspects.

Lab Anim 2001 Jan;35(1):51-7

個別換気ケージ(IVC)システムの使用が実験用げっ歯類の魅力的な飼育方法となった。 IVC システムの利点は高度の封じ込めを行うことができるが比較的扱いやすいことと、アレルゲンからの高度の保護であると報告されている。本試験では2つの IVC システム(BioZone VentiRack, IVC1 と Techniplast SealSafe, IVC2S)に成熟雄 NMRI マウスを収容し、長期間にわたり一定の差圧、陽圧または陰圧、を維持できるかどうかをテストした。また使用2週後のアンモニア(NH3)濃度および 60 分の停電状態をシミュレートした場合の CO2 の蓄積を測定した。さらに、動物の体重推移および咬傷の頻度を記録した (Renstrom et al. 2000)。本試験から、IVC1 空気処理システムの方が IVC2S よりも均一でバランスのよい差圧が得られた。両システムとも床敷材を尿で濡らさないときは NH3 を効果的に除去した。IVC は適切に動くためにはファンが継続的に機能することが必要であるけれども、本試験で用いたタイプのケージでは1時間の停電の結果として CO2 濃度が危険なレベルまで上昇することはないと思われた。動物の体重推移および咬傷の頻度の差が2つの IVC システムの間に認められた。これらの差の原因ははっきりしなかったので今後の検討が必要である。

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げっ歯類用個別換気ケージ・システムの評価:職場の健康

Evaluation of individually ventilated cage systems for laboratory rodents: occupational health aspects.

Renstrom A, Bjoring G, Hoglund AU

Lab Anim 2001 Jan;35(1):42-50

実験動物用の新しい換気ケージ・システムをアレルゲンの分布、人間工学的適合性、ケージ環境および動物福祉に関して従来のケージと比較した。この論文は職場の健康評価について述べる。マウスを個別換気ケージ(IVC)、換気キャビネット、および開放棚の上のケージ(従来の飼育管理)に収容した。IVC システムは陰圧気流と陽圧気流で試験した。空気アレルゲンは静かな部屋でそしてケージ交換中にフィルター(n-204、対照を含む)の上で採集した。マウス尿アレルゲン(Mus m 1)の濃度をサンドイッチ ELISA を用いて測定した。人間工学的評価は牽引力の測定によって行った。ケージ交換中のスタッフの暴露はすべてのシステムにおいて高く、 116-4430 ng Mus m1/m3 の範囲にあった。静かな部屋では、アレルゲン濃度は換気システムと比較して、従来のケージを使用したときに非常に高かった;P < 0.001。陽圧では両 IVC ともアレルゲンを漏出した( Mus m 1 濃度の中央値は陰圧では < 0.08 ng/m3 であったが、陽圧では 6.5 ng/m3 (IVC1) と 0.8 ng/m3 (IVC2S) であった)。IVC システムは従来の飼育管理や換気キャビネットとくらべて人間工学的に欠点があった、たとえばケージが作業に適さない高さにあった。換気飼育方式は陰圧では空気伝播アレルゲンの濃度を大いに減らしたが、人間工学的には劣っていた。ケージ交換中のアレルゲン暴露を減らすには、換気条件下で作業を行うべきである。メーカーとユーザーは動物とスタッフの双方のために協力してケージシステムが最適化するように努めなければならない。

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陽圧式個別換気ケージ・システム:動物の職員の両方を守るための局所バリヤー・システム

A positive, individually ventilated caging system: a local barrier system to protect both animals and personnel.

Clough G, Wallace J, Gamble MR, Merryweather ER, Bailey

Lab Anim 1995 Apr;29(2):139-51

局所バリヤー・システムの多くは主として動物を空気伝播汚染から保護するため(排除)あるいは職員の安全を確保するため(ハザードの封じ込め)のいずれかに設計される。アイソレーター以外では、両方を達成しようというしばしば相反する要求を満足できるものは少ない。陽圧式個別換気ケージ・システム(PIV)は、各ケージに圧力が調整された空気を個別に送りそして排気するものであるが、このことを念頭に置くと同時に Home Office Code of Practice (CoP) の条件に準拠した環境条件を確保できるかどうかについてテストしてきた。結果から、従来の開放ラックと比較して、このシステムは動物が動物室からの空気伝播感染によって汚染されるリスクと、ケージから動物室の空気中に漏れてくる空気アレルゲンの両方を減らすことができることが示唆された。同時に、ケージ内の環境条件は動物にとって変動が少なくストレスが少なかった。気温、相対湿度、換気回数、照度、および(適切な空気処理によって)騒音レベル、すべてが CoP の要求するものよりもすぐれていた。わずか 8/h (8 ac/h) にセットされた室内換気回数においても、空気分布システムによってすきま風のない約 50-120 ac/h のケージ内換気が得られた。このことは少なくとも PIV の排気を建物の空調システムに直接つなげることによって、空調システムの大きさとランニング・コストを約 50% 減らすことができ、この省エネのコンセプトは Home Office の原則にも認められてきている。その他の利点として、床敷が乾いたままなので、床敷の代金とそれに伴う労働コストが節減できる。このように PIV システムは動物を空気伝播感染および他のストレスから保護するという利点を持つ。変動の少ない環境を提供することによって、環境に起因する実験への干渉作用を少なくすることができる。同様に、The Control of Substances Hazardous to Health Regulations' (COSHH 1988) および the Health & Safety Executive (HSE 1990) の目的に従って、アレルゲンなど室内の埃の量を減らすことによって、動物室で働く職員にも有益となる。 

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自動給水付き静圧式アイソレーターケージをマウス肝炎ウイルスの伝播要因として従来の飼育管理テクニックで用いたときの評価

Assessment of Static isolator Cages with Automatic Watering when Used with Conventional Husbandry Techniques as a Factor in the Transmission of Mouse Hepatitis Virus

JAMES D. MACY, JR,. DVM et al

CONTEMPORARY TOPICS Vol. 41, No.4, 2002

この試験は静圧式フィルタートップ・ケージによるマウス肝炎ウイルス(MHV)に対する防御を省力オプションとして自動給水を従来の飼育管理テクニックとともに用いた場合を評価した。両面 72 ケージのラックの片面に各ケージの外部にバルブを取り付けた。他の面のケージにはケージ内シールドバルブを取り付けた。50% 以上のマウスは繁殖用であった。30% は遺伝子改変マウスであった。ラックの両面の各棚には1ケージのマウスを MHV-A59 で感染させた。各段には非接種のマウスの入った標準ケージ(フィルタートップのない)1つを感染ケージからいろいろな距離にはなしておいた。試験ケージ内のマウスを感染させてから2、4および6週後に、 22 ケージの非接種マウスについて血清学的検査を行い、8週後には 54 ケージの非接種マウスについて血清学的検査を行い、24 ケージの非接種マウスについては糞便サンプルについてポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)増幅によって感染の伝播を評価した。感染後8週に、1つの非接種ケージ(フィルタートップとケージ内バルブがあり、感染マウスのケージに隣接)のマウスは血清陽性であった。糞便の PCR による検査によって9つの非接種ケージ(3ケージにはフィルタートップがないが、ケージ内バルブがあった;2ケージにはフィルタートップとケージ内バルブがあり、フィルタートップのないケージに隣接していた;2ケージはフィルタートップがなくケージ外バルブであった;そして2ケージはケージ外バルブがあり、その1つはフィルタートップのないケージに隣接していた。)内のマウスに MHV の排出が認められた。自動給水バルブシステムを用いたルーチンな飼育管理によって少なくとも6週間はフィルタートップケージ間における伝播が(1つの例外を除いて)防止された。伝播が起きた 10 ケージはフィルタートップのないケージ(n=5)とフィルタートップのない、感染させた、あるいはモニターケージに隣接していたフィルタートップケージ(n=4)であった。これらの結果から自動給水のついたフィルタートップケージは6週間 MHV の伝播を抑制する可能性が示唆された。その6週間は免疫的確性マウスはウイルスを排除したと思われた。我々の所見は従来の飼育管理方式で静圧式フィルタートップで自動給水を用いると高いウイルス濃度あるいは開放ケージの付近では伝播を防止できないことも示している。

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個別換気ケージ:マウスとヒトにとって有益か?

Individually Ventilated Cages: Beneficial for Mice and Men?

VERA BAUMANS,1 * FREEK SCHLINGMANN,2 MARLICE VONCK,1 AND HEIN A. VAN LITH 1
CONTEMPORARY TOPICS Vol. 41, No.1, 2002

要旨

収容システムは実験動物の福祉にとって重要な要素であり、したがって、動物実験の結果に影響を及ぼす。個別換気ケージ(IVC)システムがアンモニア濃度とCO2濃度を低く維持し、相対湿度を低く維持し、そして感染病原体とアレルギー性汚染物の拡散を減らすために開発された。しかし、これらのシステムではケージ内の換気回数の増加(25-100回換気/時)が動物福祉に逆効果となる。4つの嗜好試験では合計36ペアの雌BALB/cマウスと3つの異なるIVCラックを用い、ケージ内換気回数、ケージの大きさ、給気の位置、そして2つのケージシステムでは巣作り材の存在に対する嗜好/回避を調べた。このシステムでは、2つのケージを自在ドアのついた通路で連結し、マウスが2つのケージの間を自由に行き来できるようにした。マウスは高いケージ内換気回数を避けたが巣作り材を入れてやるとこの回避がなくなった。さらに、マウスは大きい方のケージを好み、カバーの下の給気を好んだ。IVC システムにおけるケージ内の給気の位置、ケージの大きさ、換気回数および巣作り材の存在が動物の福祉に影響を及ぼすと結論づけられた。

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リスク別のマウスの導入検疫プログラムにおけるマイクロアイソレーター・ケージの利用:懐古的評価

Use of Microisolator Caging in a Risk-Based Mouse Import and QuarantineProgram: A Retrospective Study

GLEN OTTO AND RAVI J. TOLWANI, DVM, PHD

要旨

遺伝子操作マウスの使用が拡大してきたことによって研究施設が非営利源からミュータント系統を導入する要求が増えてきた。従来の検疫戦略は動物1匹あたり比較的大量のスペースを使用しており、そして/あるいは特殊な装置(たとえば仕切り小部屋、アイソレーター、および換気式ラック)を必要とする。我々は4年前に始めた検疫プログラムを懐古的に評価した。このプログラムで用いるスペースは小量であり、特殊な装置の必要性は最小限であった。健康報告書に照らして、我々のコロニーからなくなっている病原体がフリーと推定される動物は共用検疫室に置かれた静圧マイクロアイソレーター内に収容した。“オール・イン・オール・アウト”として機能しているよりもむしろ、その部屋は絶えず新しい入荷動物を受け取っていた。これらの動物は検査を実施した後に、複数の導入動物群として隔離から断続的に解放された。入荷マウスの非観血的検査にモニター動物の一部を殺して検査することを組み合わせた。モニター動物は汚れた床敷に直接接触させ、および/あるいは暴露させることによって入荷動物に暴露したものである。調査した4年間中に、排除病原体がフリーと推定される入荷動物の大多数にはスクリーニングしたときに汚染の証拠は見られなかった。共用検疫室に活性の感染が検出されたときには、所定の処置が他の入荷動物への交差汚染を防ぐのに十分であることがわかった。検疫中における感染病原体の排泄を検出するためのモニター動物の使用は、観血的検査が検疫される動物に及ぼすかもしれないインパクトを最小限にする効果的な戦略であることがわかった。我々が示すプログラムはすべての状況には適してはいないけれども、このタイプのアプローチは利用できるスペースが限られている期間中における従来の検疫戦略に代わるものを探し求めている研究所が考慮してもよいものである。

CONTEMPORARY TOPICS 2002 Volume 41, No.1, p20-27

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強制換気ケージにおいて換気回数、マウスの収容匹数および床敷交換頻度を変えた場合のミクロ環境

Microenvironment in Ventilated Animal Cages with Differing Ventilation Rates, Mice Populations, and Frequency of Bedding Changes

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

By CAROLYN K. REEB, BA, ROBERT B. JONES, BS, DAVID W. BEARG, PE, CIH,

HENDRICK BEDIGIAN, Ph.D., DAVID D. MYERS, DVM, Ph.D., and BEVERLY PAIGEN, Ph.D. Volume 37, Issue 2

March1998 

要旨

本試験の目的は個別強制換気マウス・ケージにおいて換気回数、マウスの収容匹数および床敷交換頻度を変えた場合のミクロ環境を評価することであった。我々は3実験の間、ケージ内の温度、相対湿度、およびアンモニアと炭酸ガスの濃度をモニターした。第1に、換気回数が成雄マウスを収容するケージのミクロ環境に及ぼす影響を30、40、60、80および100換気/時で評価した。試験したすべての換気回数において、アンモニア濃度は3 ppm以下、炭酸ガス濃度は840から3,300 ppmの範囲、相対湿度は42から65%の範囲、および温度は23.2から25.3℃の範囲であった。第2に、床敷交換を遅らせた実験においてケージミクロ環境を頻繁にモニターした。実験には雄マウスを用い、ケージは60換気/時で換気した。ケージは26日間、汚物が貯まるままとしたが、その間、アンモニア濃度と相対湿度はそれぞれ10 ppmと45%を越えなかった。第3に、繁殖トリオ(雌2と雄1)およびその仔マウスを含む換気ケージで換気回数と床敷交換頻度を試験した。アンモニア濃度は床敷を週1回交換した場合には30、60および100換気/時で25 ppm以下であったが、床敷を2週に1回交換した場合には100換気/時で25 ppm以下であった。成雄マウスを収容するケージで床敷を週1回交換した場合には健康的なミクロ環境を維持するのに30換気/時が十分であると結論づけられた。床敷交換頻度を2週に1回に減らした場合には成雄マウスを収容するケージでは60換気/時で十分であったが、繁殖トリオと仔マウスを収容するケージでは100換気/時が必要であった。

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強制個別換気あるいは吸着性床敷の添加がマウスアイソレータケージのミクロ環境に及ぼす影響の比較

Comparative Effects of Forced-air, Individual Cage Ventilation or an Absorbent Bedding additive on Mouse Isolator Cage Microenvironment

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

By MICHAEL J. HUERKANP, DVM, AND NOEL M. LEHNER, DVM, MS

Volume 33, Issue 2

March1994

要旨

要旨なし

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各種の接触床敷を入れたアイソレータケージ中のミクロ環境汚染物の特性調査と定量

Characterization and Quantification of Microenvironmental Contaminants in Isolator Cages with a Variety of Contact Beddings

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

By SCOTT E. PERKINS, VMD, AND NEIL S. LIPMAN, VMD

Volume 34, Issue 3

May1995

要旨

ミクロ環境汚染物を8種の接触床敷上にDBA/1Jマウスを収容するアイソレータタイプのケージ内で測定した。ケージには850 cm3の床敷を入れ、5匹のマウスを体重が偏らないように収容した。環境条件を定義し制御した。マクロ環境とミクロ環境の温度、相対湿度、炭酸ガス濃度およびアンモニア濃度を7日間の試験期間の間、毎日測定した。各試験の最終日にはエアサンプリングポンプと検出管を用いて水素ガス、2-ブタノール、アセトン、エタノール、一酸化炭素、酢酸、硫化水素、ホルムアルデヒドを測定した。さらに、7日目には、ガスクロマトグラフィ分析によって揮発性アルコールとケトンを検出した。アンモニア濃度は床敷のタイプと測定日によって0から410 ppmの幅があった。マウスのはいったケージ中のミクロ環境の平均アンモニア濃度に基づき、床敷を発生するアンモニアにおいて最大から最低まで並べると以下のとおりであった:ポプラかんなくず、松かんなくず、再生木材パルプ床敷、バージンパルプルース床敷、硬木チップ床敷、リサイクルペーパ床敷、バージンセルロースペレット床敷およびコーンコブ床敷。温度、相対湿度および炭酸ガスは床敷間で差がなかった。コーンコブのはいったケージでは酢酸以外の汚染物は検出されなかった。要するに、発生するアンモニア濃度は接触床敷の種類によって有意に変化した。

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3種の個別換気げっ歯類ケージ装置と静圧アイソレータケージにおけるミクロ環境条件と騒音発生の評価

Evaluation of Microenvironmental Conditions and Noise Generation in Three Individually Ventilated Rodent Caging Systems and Static Isolator Cages

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

By Scott E. Perkins, VMD, MPH, and Neil S. Lipman, VMD

Volume 35, Issue 2

March1996

要旨

Tac:(SW) FBRマウスを収容したアイソレータタイプのケージ内のミクロ環境汚染物を3種の市販換気ケージ装置と1群の静圧アイソレータケージで測定した。各ケージにはpmeかんなくず床敷を850 cm3入れ、4匹のマウスを体重の偏りがないように収容した。マクロ環境およびミクロ環境の温度、相対湿度、炭酸ガス濃度およびアンモニア濃度を、換気ラックでは4日から12日まで、静圧ラックでは1日から7日まで毎日測定した。さらに、3種のケージ装置のそれぞれについてマクロ環境およびミクロ環境の騒音レベルを測定した。ミクロ環境のアンモニア濃度は試験した換気装置あるいは静圧ケージの違いおよび測定日によって0から480 ppmの範囲にあった。装置および測定日の違いによって温度、相対湿度および炭酸ガス濃度に有意の差があった。アンモニア、相対湿度、および炭酸ガスは4日から7日まで、換気ケージ装置のほうが静圧ケージに比べて有意に低かった。結論として、検出されたアンモニアの量はいろいろなケージステムの間で有意に異なった。換気ユニット2のケージ中のアンモニア蓄積はユニット1と3のケージ中の蓄積よりも有意に高かった;そしてすべての換気装置では静圧アイソレータケージと比べてアンモニアの蓄積が有意に低かった。全体的な平均デシベル(dB)レベルを、オクターブレンジから測定したところ、換気装置では室内のバックグランドレベルと比較して騒音レベルが有意に高かった。しかし検出された騒音は3種の装置間では有意差がなかった。ケージ装置および測定したオクターブの違いによって、マクロ環境とミクロ環境のdBレベルに有意の差があった。さらにミクロ環境の騒音レベルは各ケージ装置について大部分のオクターブにおいて室内バックグランドレベルよりも有意に高かった。

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個別換気式マイクロアイソレーションげっ歯類用ケージにおける収容密度が湿度とアンモニア濃度に及ぼす影響

Effect of Population Size on Humidity and Ammonia Levels in Individually Ventilated Microisolation Rodent Caging

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

By GWEN C. CHOI, DVM, JENNIFER S. MCQUINN, AAS, RVT, BRENDA L. JENNINGS,

AAS, RVT, DANIEL J. HASSETT, PHD, AND SCOTT E. MICHAELS, PHD

Volume 33, Issue 6

November1994 

要旨

個別換気式マイクロアイソレーションげっ歯類用ケージにおける収容密度がアンモニアと湿度の蓄積に及ぼす影響を静圧式マイクロアイ青れーしょんけーんけーじの場合と比較する試験を行った。アンモニアと相対湿度の測定を1ケージあたり1匹から4匹のマウスを収容した滅菌加圧個別換気マイクロアイソレーションケージおよび滅菌静圧式マイクロアイソレーションケージについて実施した。収容密度の影響は換気式ケージでは32日間にわたり、静圧式ケージでは10日間にわたり評価した。換気式ケージではどのケージにおいても試験期間を通じてアンモニアは検出されなかった。3または4匹収容の静圧式マイクロアイソレーションケージでは8日後にアンモニアが検出された。換気式ケージ中の相対湿度は室内の相対湿度と有意に差がなく、マイクロアイソレーションケージに供給されている換気によってケージ内湿度が効果的にコントロールされていることを示していた。静圧式ケージ内の相対湿度は室内の相対湿度よりも有意に高く、収容匹数を増やすに連れて相対湿度が有意に増加した。換気ケージ内でアンモニアが完全に検出されなかったこと、および静圧式ケージ内で低レベルのアンモニアが検出されたことは、試験した動物の密度、床敷のオートクレーブ、および2種のケージタイプの換気回数の影響によるものと思われる。

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ケージ内換気と自動給水がアウトブレッドマウスの繁殖成績および離乳仔の発育に及ぼす影響

Effect of Intracage Ventilation and Automatic Watering on Outbred Mouse Reproductive Performance and Weanling Growth

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

By MICHAEL J. HUERKAMP, DVM, DIRCK L. DILLEHAY, DVM, PHD, AND NOEL D. M.

LEHNER, DVM, MS

Volume 33, Issue 5

September1994

要旨

繁殖マウスを自動給水付き強制換気アイソレータケージ(FIIC)内に維持したところ、非換気ケージで給水ビンで水を与えられている対照と比べて、離乳前マウスの有意の斃死、給水装置に馴れていない成マウスと幼若マウスの脱水、およびケージ内洪水の増加がみられた。対照ケージあるいは給水ビンで水を与えられている強制換気アイソレータケージ内で飼育されているマウス離乳率は90%以上であった。離乳までの生存率は自動飲水バルブがケージの外にある強制換気アイソレータケージで飼育された仔マウスでは75%以下であった。自動給水バルブがケージの中にあって、巣作り材が与えられ、あるいは強制換気が自動給水ケージに行われていない場合は離乳率が81.3から84.9%の範囲にあった。低い生存率に加えて、自動給水付き強制換気アイソレータケージで育成された離乳マウスは小さかった。産まれた仔マウスの数および腹あたりの仔マウスの数で評価した繁殖成績はケージシステムの影響を受けなかった。ケージ内の洪水は給水バルブがケージの中にあって、粒子の細かい硬木チップの接触床敷が使われている場合に、最も一般的でありより重篤であった。

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室内換気がマウスケージの換気とミクロ環境に及ぼすインパクト

Impact of Room Ventilation Rates on Mouse Cage Ventilation and Microenvironment

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

By Carolyn K. Reeb, BA, Robert B. Jones, BS, David W. Bearg, PE, CIH,

Hendrick Bedigian, PhD, and Beverly Paigen, PhD

Volume 36, Issue 1

January1997

要旨

室内換気がマウスケージのミクロ環境に及ぼすインパクトを評価するために、、ケージ内換気回数、温度、湿度、炭酸ガス濃度およびアンモニア濃度を非加圧、ボンネット型トップのマウスケージでモニターした。マウスケージの上段、中段および下段のケージを0、5、10および20換気/時の室内換気回数でモニターした。ケージ内の換気回数は、室内換気回数が0換気/時から20換気/時に増加するにつれて12.8換気/時から18.9換気/時へといくぶん増加したが、その差は統計的に有意ではなく、増加の多くは新鮮給気に近い上段で起きた。マウスを収容しているケージは室内換気を0換気/時に減らしても10と15の間の換気回数があった。この換気はマウスの熱負荷の結果であった。汚れた床敷の6日後に、ケージ内アンモニア濃度はすべての室内換気回数で<3 ppmであり、室内換気回数の増加の影響を受けなかった。ケージ内温度は室内換気回数の影響を受けなかった。ケージ内湿度は、換気回数を増やすにつれ、5換気/時の相対湿度55%から20換気/時の相対湿度の36%まで有意に減少した。炭酸ガス濃度は、換気回数を5換気/時から10換気/時に増加させると、2,500 ppmから1,900 ppmまで減少したが、それ以上の有意の減少は20換気/時で観察されなかった。結論として、室内換気回数を5換気/時以上に増加させても、ケージ内ミクロ環境には有意の改善が起きない。

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マウス肝炎ウイルスの攻撃からマウスを防御するための アイソレータ式ケージシステムの評価

Evaluation of isolator caging systems for protection of mice against challenge with mouse hepatitis virus

N. S. LIPMAN, B. F. CORNING & MD SAIFUDDIN

Division of Comparative Medicine, Massachusetts Institute of Technology, Cambridge, MA 02139, USA

(Laboratory Animals 27:134-140, 1993より) 

要旨

2つのアイソレータ式ケージシステムを腸向性のマウス肝炎ウイルスMHV-Yの攻撃に対して評価した。これらのシステムはReemayィフィルターの付いたポリカーボネート製のフィルタートップを装着している弁当箱型ケージを使用している点で類似している。これらは、一方がフィルターフタに取り付けられたグロメットを通じてHEPAフィルターで浄化された空気を供給しケージを微陽圧に保っている点で異なっている。60ケージ(全面30、背面30)収容のラックを用いた。フィルタートップのない30ケージに、あらかじめ19,000 ID50 のMHV-Yを経口的に感染させたマウスと、非感染のマウスをそれぞれ一匹ずつ同居させた。残りの30ケージには、それぞれ2匹の非感染マウスを収容し、1群10ケージの計3群に分けた。第1群のケージ(対照)にはフィルタートップがない;第2群のケージにはフィルタートップが装着されている;第3群のケージにはフィルタートップが装着されておりケージ内にはHEPAフィルターで浄化された空気が供給されていた。非感染マウスを収容したケージは、感染マウスを収容したケージとの間、上、下および後ろになるように置いた。非感染マウスはMHV-Y感染マウスと接触させて維持した。MHV-Y の伝播を間接 ELISA 法によって血清学的に調べた。I 群のケージ(対照)に収容したマウスはすべて陽転したが、II 群では4匹(2ケージ)だけが陽転し、III 群では陽転したマウスはいなかった。 

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