げっ歯類の飼育はボトムタイプケージに移行します
最近、床敷飼いケージが多く使われるようになりました。これは動物に対して環境エンリッチメントが施されるからです。その他のメリットも数多く考えられます。しかし、毒性試験の飼育環境では、依然として金網底ケージが使われているケースがほとんどです。これは日本だけに限らず欧米でも同じようです。ボトム型ケージを使用できない理由として、動物がケージ内の床敷や糞を食したりするため、データに影響を及ぼすおそれがあるためだと考えられます。そういう理由で金網ケージを使い続けることは動物の環境エンリッチメントに対して進歩がないと思います。欧米ではげっ歯類の動物実験に専用玩具や、シェルターなどが多く使用されております。それらを使用することで動物の精神的な面を安定させることが多く発表されております。毒性試験に使われる金網ケージ内に、齧ってもデータに影響を及ぼさない材質の玩具や一部の平底部、巣を造る材料などを入れてやることができれば、現状より改善されるのではないでしょうか?もちろん目標としては金網底ケージを使用しないことを目指すことになります。このことにより飼育管理に手間がかかりすぎるかもしれませんが、もとより動物実験は時間とお金がかかるものです。 |