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アメリカ実験動物研究ツアー

2001.11.1 富田久志

 

出発

成田空港を10月18日木曜日に出発し、同じ日の午前中にワシントンDCに着ました。東京より少し寒いと聞いておりましたが、さほど寒くもなかった。成田→ワシントン便には60人程しか乗客が乗ってなく機内は非常に広々していました。なかには、4席の肘掛けをすべて起こしベッド代わりに使っていた人も沢山いたようです。そこで感じたのですが乗客が少ないのに毛布や枕などの座席メンテナンスだけは客数より多くしなければならないということになり航空会社にとっては踏んだり蹴ったりといったところです。ワシントンで観光ガイドをしている人に聞くところによれば、最近の最低乗客数はニューヨーク便で十数人というワースト記録があるそうです。300~400人定員の飛行機に1~2割の乗客では会社の経営が心配ですが、乗客側はエコノミークラスの航空チケットで最高の旅行です。

アメリカ到着

ワシントン・ダレス国際空港到着後、入国手続きをしました。いつもと違って色々細かく聞かれました。英語の達者な私としては通過に少し手間取りました??。成田で預けたバッグをとり空港ターミナルビルの外で一服後、タクシーで空港からワシントンDCへ向かいました。ホテル到着時間が早かったため、我々のチェックインと泊まっていた人のチェックアウトが重なってしまいました。ホテルはメキシコ風というかスペイン風といった感じのするところでした。

ナイトツアー

当日は中途半端な時間ができてしまっため、ナイトツアーを申し込む事に決定。夕刻からDCナイトツアーに出発しました。夜のホワイトハウス、ペンタゴン、上院、下院議院会館、ワシントン記念塔など車中から見ることができました。ドライブのあとはシーフードレストランにて夕食をとり歓談後ホテルにかえりました。

ワシントンの動物園

無料の動物園に行きました。平日のためか園の中は子供連れの主婦と年輩の方が多くのんびりしておりました。Smithsonian Institution National Zooの目玉はジャイアントパンダがいることと、オランウータンの綱渡りだそうですが、いずれもはっきり見ることはできませんでした。

リスが増えすぎたDC

DCのいたる所にリスがいました。最初は珍しくて可愛いなア~と思いましたが、どこにいってもリスなので少し心配になってきました。リスのしっぽが大きくふわっとしていなかったら野ネズミと間違われ捕獲されるかもしれないと変な事を考えてしまいました。

ボルチモア行き、アムトラックからタクシーに変更

ワシントンのホテルからユニオンステーションまでタクシーで行き、アムトラックでボルチモア駅にゆく予定でしたが、タクシー運転手との話し合いによりそのままタクシーでボルチモアまで行く事にしました。話が決まった時点で$65.00のお金を渡しました。彼は我々がボルチモアに着くまで札を手に握りしめていました。アムトラックで行くより数十・安くボルチモアへ行く事ができましたが、列車に乗れなかったのは少し残念でした。

アメリカのタクシーは安い!!

10月19日金曜日、今日は楽しみにしていたNIHツアーです。朝食後出発、地下鉄でNIH近くのメディカルセンター駅に下車、待ち合わせ時間にジャストタイムで到着。なぜこのようにスムースに移動できたかは前日の調査によるものです。ホテル近くの駅下見、チケット購入方法、所要時間調査などはすべて前日に行われておりました。待ち合わせ場所にNIH(NCI)の方が来られました。久々に会ったため感激しました。さっそく徒歩で目的のビルに向かいました。視界にNIHカラーのレンガ色のビルが目に入ってき、又きたな~という感じでした。

新設 感染症研究所

見学したビルディングは完成しているのですが、動物はまだ入っていない状態で、見学に最も適している時期であった事に気がつきました。動物が入っていたなら見学できない所までも見学する事ができて大変満足しました。

飼育室内は非常にシンプルです。日本人的な目で見ると荒い造りではないかと意見が聞かれそうです。機能優先で低コスト、非常に考えられた設計であると思いました。これは2年前訪れた49号棟でも感じました。「そんな事を言っても日本では通用しないよ」と聞こえてきそうです。ブロック造りの構造壁は改装が安価でできるそうです。飼育室内には色々なメーカーの品物が入っていて、まるで展示会場にいる様でした。NIHの方に使用者側から見てどのメーカーの飼育装置が良いと思いますか?と言う質問に対して、目的にあった飼育装置が良い飼育装置であると、わかりにくい答えでした。たぶんメーカーに片寄らない国立研究施設の立場を考えた回答であろうと感じました。とは言いながら彼等の推奨品らしき品物もありました。とてもシンプルなVCS装置です。分解、組み立てが各々15分でできるというラックシステムです。分解し洗浄が隅々までできるという意味では日本人思考に合った機械であると思いました。もちろん電子機器を取り外せばオートクレーブにかけ高圧蒸気滅菌が可能です。ケージはフィルタートップ部分がディスポーザブルになっており2~3年使用後は捨ててしまうと言っていました。機能重視、決して美的感覚は良好とは言えません。その分価格が安くできあがっており、実験動物機器の考え方はこれで良いのではないかと思いました?

国立がん研究所(NCI)

洗浄室

洗浄室に案内され、大きなオートクレーブに驚きました。缶内寸法が約W2000×3500L×H2400位の大きさで2台設置してあり用途が違うと聞かされました。

横にはラックワッシャーがありこれも大変大きく、ケージ洗浄、ラック洗浄に使われるものと思われます。飼育室数に比べあまり大きくない洗浄室でしたが、ストックエリアはかなり大きく感じました。その他、床敷き分配用の機械とカート類、消毒装置、など省力化機械が並んでいました。

飼育室

部屋への入室に関しては衣服の上からディスポウェアーを羽織り、革靴にはシューズカバーを、マスク、帽子装着で入室準備完了。しめて$20.00なり、合衆国の税金を使わせてもらいました。日本ではこの服装でバリヤー入室はできないかもしれません。我々の見学した飼育室のなかで、カエル飼育室以外オープン飼育は見かけませんでした。ほとんどがVCSタイプ(個別換気式)の飼育装置であり、ラフな格好で入室しても問題が起こりにくいのはそのせいかも知れません。給水は自動給水と給水ビンを使い分けていました。自動給水配管をつけたまま給水ビンによる給水をしていました。配管を回転させノズルはそのままで給水ビンを使用している事に驚きました。アメリカでも自動給水がよいか給水ビンがよいかが問題になっているようでした。見学させてもらったNCIの施設では両方が使い分けできるようにしてあるのは合理的かもしれません。

エンリッチメント1

床敷き飼いケージ内に円筒形でまるでトイレットペーパーの芯のような物が入れてあり、その筒の中を楽しそうにマウスが走り回っていました。なかには中に隠れているマウスもいて動物実験中とは思えないような光景を見ることができました。何も入れていないケージで飼育しているマウスと比べ落ち着きがあるようにも思えました。

エンリッチメント2

ケージ内にもう一つ変わった物が入ってました。5cm四方の四角い紙片で厚さが6~7mmの圧縮した物でした。ハードチップなどを使用する場合、特に効果がある代物だそうです。コーンや木片チップを使用したいが巣造りがとお悩みの方に是非お勧めします。マウスは噛み砕いた紙片できれいなサークルを造りその中で気持ちよさそうにしていました。噛み砕く材料があり、巣造りの材料があることはマウスに対するエンリッチメントに役立つのではないかと思いました。

実験室と動物室のアクセス

昔、大学などの動物実験は教室の中や教室の近くに動物を置き実験していることが多く見られました。実験者の側に動物がいるため観察や餌やりが簡単で無駄な時間が少なく実験が行われていました。しかし飼育システムが確立されていない状況で、このような方法は長く続きませんでした。相互感染やその他、病気発生を防止するため、やがて動物センター、動物施設にて集中管理をするようになり、研究者は雨の日も風の日も動物のいる場所に足を運んで実験をくり返しているのが現状です。それがいま見直されてきています。飼育システムの画期的な改善から、飼育室を実験者の近くに置き実験ができるようになりました。VCSの開発がなされてから、このような事が可能になってきました。現在の飼育システムの正確さが可能にしたとも言えるのではないでしょうか。NIHで仕事をされている方が時間をむだにしない実験の話をされていたことからこのような事に触れてみました。

動物施設のセキュリティー

今回、NIH敷地入口は乗用車などの検問が厳しく行われていました。2年前は何もなかったのですが、たぶん炭疽菌やテロ騒ぎの影響かと思われます。歩いて行く場合は特に検問などはなく入って行けました。建物に入る条件は大変厳しく単独で入館することは全く出来ない状態で、NIHの職員同行、更に今回は身分証明(パスポート)の提示を要求されました。入館時に所属、氏名、連絡先などを書き、ようやく入館可能状態になります。これでは内部の手引きか泥棒状態で入る以外潜り込む手立てはないと思いました。

 

NIH施設見学のまとめ

・すべてのスケールが大きい

・簡素で合理的な建物の構造

・要所はがっちり固めている

・機能優先

・動物に優しい

メリーランド州ボルチモアにてAALASが開催されました。ボルチモアは風光明美な港町です。マスコットは蟹で名前はクラビーと言います。ボルチモアは2年前に訪れました。今回は2回目です。

AALASの会場はいつもと同じ、いやいつも以上の人でいっぱいでした。毎年、我々は実験動物飼育機器を中心に見て回るのですが、今回も大変立派なコンベンションセンターで沢山の業者が思考をこらし展示しておりました。

機器展示

昨年のサンディエゴで開催された時と比べ、展示業者が増えているようにも思えました。展示物の中心はやはりVCS関係が多く、新しい方式が展示されていました。しかし応用品ばかりで基本的に大きく変わったものはなく、ケージ会社は新しい物を模索しているようにも感じられました。

給・排気ダクトを建物側に接続しラックには何もつかないタイプ、陰圧、陽圧兼用タイプ、ラックへのケージ収納方法、給水方式、ケージ内給・排気の方法などマイナーチェンジ型の展示物が多く、これからは価格競争が激しくなるのではないかと感じました。

飼育器材、飼料、動物生産会社などがエンリッチメントに対して気配りをしているようにも見えました。それは各種エンリッチメント・グッズを展示したり配付したりしておりました。アメリカに動物用玩具のみを販売している会社があります。それだけで商売が成立つ国の大きさに驚かされました。小動物用からサル、イヌ用まで沢山の種類があり、いずれは日本にもお目見えすると思います。動物実験が終わらない限りエンリッチメントの重要性は増すばかりです。

展示物を見る一方、展示方法や人の対応など見て歩くのも毎年欠かさずやっています。それはJALASに大変役立つからです。

ポスター発表

展示会場の一角にポスター発表のコーナーがありました。重要なものについては資料を持ち帰り、資料がないところは資料請求を名刺に書き置しておきます。発表は手技や器材の宣伝めいた物もあり、参考になるものも少なくありません。

連日のパーティー

初日(21日)はアメリカンフットボールのスタジアムでAALAS主催のウエルカムパーティーが行われました。AALASに6回も続けて行くと知り合いが増え色々な方と楽しいパーティー・タイムを過ごすことができました。

2日目(22日)チャールスリバー社とアレンタウン社のレセプションが行われました。チャールスリバーのパーティーは毎年表彰式が行われた後で宴がスタートするというスタイルで大変楽しいパーティーです。アレンタウン社はカラオケパーティーという洒落た趣向で、宴は深夜まで続いたそうです。

3日目(23日)Lab Products社のパーティー、もっとも料理が美味しいパーティーです。アトラクションも毎年楽しみで、今回もすばらしい音楽を生演奏で聞く事ができました。半ばで God Bless America を歌うというセレモニーもあり感動しました。

4日目(24日)学会とHarlan社の協賛で毎年行われるファイナルレセプションとも言ってよいようなパーティーが行われました。

テクニプラスト社が22日~23日の二日間小パーティーを開催しました。

ひとときイタリア風の雰囲気に酔いました。その他、昼食会や朝食会、小パーティーが数々行われました。アメリカの人は楽しく飲んで話し好きという印象が強く記憶に残っております。我々もそれに近いと思いますが・・・。

 

明日は東京

25日朝8時ボルチモアのホテルから一路ワシントン・ダレス国際空港に向かいタクシーを走らせました。車内でタクシーの運転手と英会話の練習をかねコミニュケーションをとりました。降りる頃にはすっかり友達になっておりました。変なものでワシントンに着いた時は英語が聞こえない状態ですが帰る時は何となく聞こえてくるのです。ワシントンも今日で最後、バッグを預け搭乗を待ちました。帰りの機内は来る時より少し多い乗客でしたが、ゆったりしていることには違いありませんでした。こうして成田に無事到着し新宿で解散式を行いアメリカ旅行は無事終わりました。

 

来年AALASは2002年10月27日~31日サンアントニオ(テキサス州)で開催されます。読んでみて一緒にいってみようかとお思いでしたら、是非アニメックへお知らせ下さい。

 

(同行者の旅行記にリンク)

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