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小動物の環境エンリッチメントに
関する文献紹介
11/6/26更新

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★オリジナル文献と翻訳文についてはアニメックにお問い合わせください。

36)実験室の中に野生を持ち込む:エンリッチメントのジレンマ11/6/26

35)単独で収容されている雄のNHPへのエンリッチメントラックの導入11/2/21

34)マウスのファイティングを減らすために環境エンリッチメントを用いる10/9/5

33)常同行動を見つけ出し処理する10/9/5

32)研究機関で飼育されるげっ歯類とウサギの変動要因、リファインメントおよび環境エンリッチメント9/10/15

31)環境エンリッチメント戦略

30)環境エンリッチメントが2型糖尿病モデルマウスの病理学的パラメータに与える影響

29)竹筒を用いた環境エンリッチメントがラットの自発運動と尿中カテコールアミンに及ぽす影響

28) ケージ・エンリッチメント・プログラムが雄SDラットおよび自然発症高血圧ラットのラジオテレメトリーによってモニタリングした心拍数、血圧および活動性に及ぼす影響

27) エンリッチするかしないか:シェルターを与えることはマウスのハンドリングを難しくしない

26) 回転盤付イグルーがマウスのエンリッチメントと成長に及ばす影響

25) 実験動物用玩具の有用性について-マウスを用いた手術創治癒による検討-

24) 環境エンリッチメントがラットにおけるストレス関連系に及ぼす影響

23) 環境エンリッチメントはラットの限局性脳虚血後のモリス水迷路における学習障害を逆転させる

22) ウサギのエンリッチメント:シンプルに飼育する

21) マウスにおける環境エンリッチメントの評価

20) 毒性試験における実験動物のケアと使用のリファインメント-規制、バリデーションそして進歩

19) NZWウサギのエンリッチメントに対する新しくて費用効果の高いアプローチ

18)環境エンリッチメント・ディバイスが安全性試験施設における個別飼育ウサギに及ぼす影響

17)フェレットのエンリッチメント・プログラムの概要

16)環境エンリッチメントは個別飼育の雄および雌ラットにおけるストレス反応性ホルモンを低下させる

15)エンリッチメント・デザインの違いがDBA/2マウスの生理および行動に及ぼす影響は一貫しているか?

14)雄マウスにおける攻撃問題を少なくするための雄の管理

13)環境エンリッチメントがミドルエイジのマウスにおける空間記憶と神経化学に及ぼす影響

12)マウスにおける環境エンリッチメントのインパクト  1:収容条件が異なる系統における体重、臓器重量および血液学に及ぼす影響

11) 未熟ラットにおけるてんかん重積後のエンリッチ環境の有益な効果

10)NZW種ウサギの環境エンリッチメントのための物と餌の評価

9)ケージ飼育ウサギの行動に及ぼす環境エンリッチメントの影響

8)ドーム型エンリッチメントの色の違いによるマウスの居住嗜好性

7)ラットのためのシェルター・エンリッチメント (Shelter Enrichment for Rats)

6)“ハッピー”マウスは結果を歪める( 'Happy' mice skew results)

5)実験動物のホームを改善することにおける問題 ( Lab animals' home improvements raise questions)

4)2種の給水システムと環境操作が平底懸垂式ケージに収容したマウスによる湿潤床敷の交換頻度に及ぼす影響の比較 (Comparison of the Effect of Two Automatic Watering Systems and Environmental Manipulations on Frequency of Wet Bedding Created by Mice Housed in Solid-Bottom Suspended Caging Systems)

3)コーンハスク巣作り材の使用がケージ内マウスの攻撃性を減らす(Use of Corn-Husk Nesting Material to Reduce Aggression in Caged Mice)

2)げっ歯類のエンリッチメント装置:嗜好と効力の評価(Rodent Enrichment Devices - Evaluation of Preference and Efficacy)

1)科学者と実験動物学専門家にとって重要なげっ歯類用の金網底ケージと平底ケージの問題 (Wire-Bottom Versus Solid-Bottom Rodent Caging Issues Important to Scientists and Laboratory Animal Science Specialists)

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動物実験のケージ内環境について

(株)アニメック 富田久志

最近、薬理実験などの動物飼育には床敷飼いケージが多く使われています。これは動物に対して環境エンリッチメントが施されるからです。その他のメリットも数多く考えられます。しかし、毒性試験の飼育環境では、依然として金網ケージが使われているケースがほとんどです。これは日本だけに限らず欧米でも同じ様です。ボトム型ケージを使用できない理由として、動物がケージ内の床敷や糞を食したりするため、データに影響を及ぼす恐れが大きいためだと考えられます。そういう理由で金網ケージを使い続ける事は動物の環境エンリッチメントに対して進歩がないと思います。欧米ではげっ歯類の飼育実験に対して専用玩具や、隠れる行動を助ける材料が多く販売されていて、それらを使用する事で動物の精神的な面を安定させる事が多く発表されております。毒性試験に使われる金網ケージ内に、齧ってもデータに影響を及ぼさない材質の玩具や巣を造る材料などを入れてやる事ができれば、現状よりも改善されるのではないでしょうか?もちろんこの事により飼育管理に手間がかかり過ぎるかも知れませんが、もとより動物実験は時間とお金がかかるものです。世間がこれだけ裕福になった今日この頃、動物にももう少し良い思いをさせてあげたら如何でしょうか?そこでアニメックはこのような物を提案します。

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科学者と実験動物学専門家にとって重要なげっ歯類用の金網底ケージと平底ケージの問題

Wire-Bottom Versus Solid-Bottom Rodent Caging Issues Important to Scientists and Laboratory Animal Science Specialists
DENNIS M. STARK, DVM, PHD, DIPLOMATE, ACLAM
CONTEMPORARY TOPICS
Volume 40, No. 6 / November 2001

要旨

げっ歯類のケージにおける床敷の有用性に関連して、National Research Council(NRC)のGuide for the Care and Use of Laboratory Animalsにおいて、そしてAssociation for Assessment and Accreditation of Laboratory Animal Care, International(AAALAC)によって最近強調されていることは、毒性研究の場における規制および認定の問題を提起していることである。この論文は合衆国に本拠を置く12の製薬会社の毒性研究所および受託毒性研究所の最近の調査結果をまとめたものである。げっ歯類試験のための金網底ケージと床敷ケージの使用に関する利点と問題点が示されている。1999年のアンケート調査によると、調査した毒性試験施設のげっ歯類の80%以上が金網底ケージで飼育されていることがわかった。供給と廃棄物処理に関する長期の予算費用を評価した。プログラムに対する比較的短期のコストと長期のコストが金網底ケージから平底ケージへの変更に伴って生じるであろう。動物の嗜好性およびケージに起因する動物の損傷に関する最近および過去の論文の論評も含めた。研究スタッフが選ぶケージついての所内動物実験委員会(IACUC)の審査の重要性も強調されている。

 

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げっ歯類のエンリッチメント装置:嗜好と効力の評価

Rodent Enrichment Devices - Evaluation of Preference and Efficacy y
Contemporary Topics in Laboratory Animal Science
Volume 36, Issue 6 November, 1997
By Gina M. Coviello-Mclaughlin, BA, MLAS, and Shari J. Starr, BS

要旨

マウスに多くのタイプの環境エンリッチメント装置を与えた。我々は特定のエンリッチメント装置に対するマウスの好みを評価したばかりでなく、ネガティブな常同行動の減少に及ぼすエンリッチメントの効果も評価した。マウスはビー玉、巣箱、レゴ、ティンカートイ、および積み木よりも、綿の巣作り材とボール紙の筒の方を好んだ。創傷クリップを取り付けられたマウスに好みのエンリッチメントを与えると、傷が治らないうちにクリップが脱落することがなかった。このことは外科処置を行ったマウスの精神的安寧に及ぼすエンリッチメントのポジティブな効果が示唆された。

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コーンハスク巣作り材の使用がケージ内マウスの攻撃性を減らす

Use of Corn-Husk Nesting Material to Reduce Aggression in Caged Mice
Contemporary Topics in Laboratory Animal Science
By Kevin R. Armstrong, Terri R. Clark, and Michael R. Peterson
Volume 37, Issue 4 July1998

要旨

群飼育マウスの攻撃的行動を減らす手段としてコーンハスク巣作り材の使用を検討した。実験はBALB/cAnNHsdマウスを用いて行った。マウスは無作為に2群のうちの1つに割り付けた(8匹/ケージ)。1群は標準的な床敷に加えて巣作り材でエンリッチされたケージ内に収容した。他の群は標準的な床敷だけのケージに収容した。各マウスについて4日と7日に外傷の有無を観察した。群あたりの外傷の数でみるとき、4日には巣作り材の添加がエンリッチ群における攻撃的行動を有意に減らした。7日までに、攻撃量は両群で同じとなった。巣作り材の使用は、初期の導入時期において劣位のマウスにしなやかな逃げ道を与えることによってマウスの攻撃性を減らした。さらに、自然な巣作り行動を促進する各種ケージ環境を与えるとエンリッチ効果がなくなった。

 

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2種の給水システムと環境操作が平底懸垂式ケージに収容したマウスによる湿潤床敷の交換頻度に及ぼす影響の比較

Comparison of the Effect of Two Automatic Watering Systems and Environmental Manipulations on Frequency of Wet Bedding Created by Mice Housed in Solid-Bottom Suspended Caging Systems
Contemporary Topics in Laboratory Animal Science
By B. Ann Hobbs, DVM, MS, Sharon Herrmann, LAT, John Muzzicato, ALAT, AndMarion Smith, LATG
Volume 36, Issue 6 November1997

要旨

ケージ内に自動給水装置を付けた懸垂式ポリカーボネート製平底ケージとケージ外に自動給水装置を付けた懸垂式ポリカーボネート製平底ケージを個別収容マウスの使用について評価した。ケージ外システムの問題は床敷が頻繁に水で飽和し、マウスを危険にさらし、ケージ交換の手間が増えることであった。これはいろいろな系統のマウスで12.0%の頻度で発生した。系統の中には他の系統よりも高い頻度で湿潤床敷を起こすものがあった。最も高い頻度(24.0%)がB6CBAF1/J系統でみられた。ケージ内自動給水システムを湿潤床敷の頻度を減らす能力について評価した。湿潤床敷の頻度はこのケージシステムの使用によって2.1%まで減少した。また、40日の試験期間中に、水浸しのために死亡したマウスはいなかった。ケージ内システムのほうがマウスにとって安全であり、技術スタッフにとって効率的であった。環境エンリッチメントのためのいろいろな物(玩具)をケージ外システムで用いた場合に湿潤床敷の頻度を減らすかどうかを調べるために試験した。これらの物は、湿潤床敷の頻度を若干減らしたが、有意ではなかった。他のいくつかの環境変化も湿潤床敷の頻度に及ぼす影響を評価した。飽和床敷の頻度は給水器の穴に似た別の穴をケージにつけることによって4.7%まで減少した。

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実験動物のホームを改善することにおける問題

Lab animals' home improvements raise questions

08 March 02 [NewScientist.com]

Anil Ananthaswamy

 

実験動物の生活を改善しようという動きは思わぬ影響を持っている。ラット、マウスおよび他の動物の生活条件をエンリッチすることによってそれらの動物の行動と生理の両方が変化することを新しい研究が示している。このことは薬物試験など科学的実験の成果にますます重要な影響を及ぼしている。動物福祉は重大な関心事であり、実験動物の環境をエンリッチすることによってその生活条件を改善しようという動きを止めようとする者はいない。EC 委員会は実験動物の生活条件を改善する方策に関してガイドラインを作成しようと計画している。しかし、新しい試験によると、研究者はこれらのガイドラインが実行されたときに自分達の実験をどのように解釈するかについて極端に慎重にならざるをえないであろう。ヨーロッパのガイドラインによれば、動物が異なればエンリッチメントの形態も変える必要がある。たとえば、マウスには巣作り材を与える必要があるが、モルモットには与える必要がない。そのかわりに、モルモットにはパイプや小さな小屋のような隠れる場所を与えなければならない。“環境はもっと複雑なものでなければならない-それがエンリッチメントである”とストックホルムにあるカロリンスカ研究所のVera Baumans は言っている。Baumans はげっ歯類とウサギのためのガイドラインを策定しているEC ワーキンググループのメンバーである。

小さな変化、大きな影響

しかし環境エンリッチメントは動物の行動に劇的な影響を持つ。“行動を測定しているあらゆる実験において、条件の非常に厳重な標準化が望まれている”とオックスフォード大学の Emma Hockly が言っている。“環境における非常に、非

常に小さな変化でも大きな影響を及ぼす。”と。Hockly とそのチームはエンリッチメントがハンチントン舞踏病の遺伝子を持つマウスに及ぼす影響を調べた。マウスを3条件下で飼育した:標準的なケージで、ボール紙のチューブでエンリッチしたケージで、あるいは回転ホイール、玩具、チューブおよび底に餌を入れた大きなケージの中で他の9匹のマウスと一緒に。運動協調性の試験において、エンリッチしたケージのマウスは標準ケージのマウスよりも協調性が高かった(Annals of Neurology, vol 51, p 235)。研究者が実験動物の生活条件を標準化しないならば、行動におけるこのような変化によって異なった実験の結果を比較することがますます困難になるであろう。

統計的に有意

研究者の中には、環境エンリッチメントが動物福祉にとって逆効果に終わるのではないかと恐れている人さえいる。環境エンリッチメントによって実験結果のバラツキが大きくなるならば、結果が統計的に有意であることを確実にするためにより多くの動物で試験する必要がある。エンリッチメントの影響は試験するパラメーターによって異なってくる。たとえば、ドイツの ハノーバー獣医科大学でマウスを研究している研究者は産仔数のような繁殖パラメーターはエンリッチメントによってバラツキが大きくなることを発見した。しかし、Baumans のチームはエンリッチしたマウスの体重とストレスホルモン濃度は対照と比較してバラツキが拡大しないことを発見した。他の要因もこのようなバラツキを生じるので、動物福祉を犠牲にしてエンリッチメントに基づくバラツキの問題を誇張しないことが重要であると Baumans は述べている。

08 March 02

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“ハッピー”マウスは結果を歪める

http://news.bbc.co.uk/hi/english/sci/tech/newsid_1858000/1858368.stm

BBC NEWS Wednesday, 6 March, 2002, 21:35 GMT

'Happy' mice skew results

By BBC News Online's Ania Lichtarowicz

実験室における動物福祉の改善が試験結果に予期せぬ影響を及ぼしている。研究者達はラットとマウスは現在は非常によく取り扱われているので、マウスとラットで行われる試験に対する動物の反応の違いはわずかであると信じている。このことは、現代において行われた実験と幾年も前に行われた実験を比較することをますます困難にするであろう。また、そのことは、統計的に有意な結果を得るためにはよろおおくの動物を使わなければならないことも意味する-すくなくとも短期的には。

新しいガイドライン

動物福祉の条件は近年において非常に改善され、EC 委員会はさらに改善するための新しいガイドラインを準備中である。

動物が異なれば必要とする改善も異なる-たとえばマウスは巣作りの場所を必要とするが、モルモットはチューブやパイプのような隠れるための箱を必要とするであろう。しかし、生活条件を改善することによって、科学者達は動物の行動に変化を起こさせている。英国ロンドンの King's College の Dr Emma は、環境を改善するとハンチントン舞踏病の遺伝子を持つマウスの行動がどのような影響を受けるかを研究してきた。“非常に低いレベルのエンリッチメントも-たとえば、マウスを通り抜けさせるためのチューブを加えるだけでも-ハンチントン舞踏病の目に見える発症を遅らせた”と彼女は BBC News Online に語った。このことは、ひとつの薬品を開発するのに 15 年かかると思っている科学者にとってひとつの問題を提起する。その科学者達が最近の研究で用いる動物たちは初期の実験で用いた動物たちとは異なった行動をする。

ゲノム・プロジェクト

このプロジェクトは研究の最終結果を歪める。Dr Hockly は、動物福祉が良くなることは明らかに望ましいとだと言ったが、最終研究に取り入れるために古い生活条件と新しい生活条件を比較するためにはもっと多くの実験を短期間に行う必要があるとつけ加えた。しかし、いったんこの実験が行われたら、動物は人間のようにより快適に生活するので試験はいっそうすぐれたものとなり、動物“モデル”はますます現実的なものとなる、とDr Hockly は言った。ヒト・ゲノムを解読するためのゲノム・プロジェクトの結果を追い続ける研究者達は動物実験に用いるマウスとラットの数を大幅に増加させるだろうと予測されている。2000 年には、約 270 万の動物実験が行われた。これらの実験の 80 %以上がげっ歯類を用いたものであった。

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ラットのためのシェルター・エンリッチメント

Shelter Enrichment for Rats

Emily G. Patterson-Kane, PhD

Contemporary Topics, Volume 42, No.2, 46-48, 2003

 

ネスト・ボックス(巣箱)は簡単で効果的な形の環境エンリッチメントである。ラットは広範囲なタイプのネスト・ボックスを使うが、囲いのある不透明プラスチック・ボックスのほうを好む。すべての実験室は最も便利で効果的な方法で適当なタイプのネスト・ボックスをラットに与えなければならない。

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ドーム型エンリッチメントの色の違いによるマウスの居住嗜好性

吾郷昭夫、川上浩平、竹内崇師、権田辰夫(島根医大・動物施設)

第 37 回日本実験動物技術者協会総会 講演要旨集より

[目的]

近年動物福祉の立場から、実験動物にも“幸福な暮らし”を実現するための様々な試みがされている、そこで今回、マウスの環境エンリッチメント(EE)として市販されているドーム型 EE について、色の違いによるマウスの居住嗜好性を検討したので報告する。

[材料と方法]

動物は ICR/Jcl ♂ 10~13 週齢、10 匹を使用した。ドーム型 EE ((株)アニメック)は樹脂製で、直径 11 cm の半球形で、3カ所に 3 cm 幅の出入口がある。実験に使用した EE はA)透明、B)黄色、C)赤色、D)黒色の4種類を使用した。実験法方は金網製スノコを敷いた中央ケージの周りに床敷(テックフレッシュ、エデストロムジャパン)を入れた4個のケージを連結し、それぞれに A、B、C、D の EE を入れた。室内照明は 8:00~20:00 の 12 時間で暗期には赤色灯を点けた。ドーム内照度(明期)は A: 560、B: 380、C: 100、D: 20 Lx であった。午前 10 時にマウスを中央ケージに離し、48 時間の行動をビデオに収録し観察した。特にどの EE を睡眠場所に選ぶかを観察した。

[結果と考察]

中央ケージに放されたマウスは探索行動を繰り返し、もっとも居住性の良い場所を探し、5時間 10 分後に最初の睡眠に入った。1日目の睡眠時間は 9 時間 23 分(明期 54%、暗期 46 %)で2日目は 11 時間 34 分(明期 70 %、暗期 30 %)であった。睡眠回数は1日7回、1回に 90 分から 120 分の睡眠をとった。

マウスが睡眠場所として最初に選んだ EE は A: 0 匹、B: 1 匹、C: 7 匹、D: 2 匹であった。EE 内の照度と赤色がマウスをリラックスさせることが示唆された。

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環境エンリッチメント・ディバイスが安全性試験施設における個別飼育ウサギに及ぼす影響

The effect of an environmental enrichment device on individually caged rabbits in a safety assessment facility.

Johnson CA, Pallozzi WA, Geiger L, Szumiloski JL, Castiglia L, Dahl NP, Destefano JA, Pratt SJ, Hall SJ, Beare CM, Gallagher M, Klein HJ.

Department of Laboratory Animal Resources, Merck Research Laboratories, Sumneytown Pike, West Point, Pennsylvania 19486, USA.

Contemp Top Lab Anim Sci. 2003 Sep;42(5):27-30.

実験動物環境の一次エンクロージャーは Guide for the Care and Use of Laboratory Animals(動物実験に関する指針)に示されているように種特異的な行動をとりやすくし、動物の幸福を高めるものでなければならない。エンリッチメント・ディバイスはウサギの常同行動の発生を減らし、全体的な行動を増加させた。環境エンリッチメント・ディバイス、すなわちスプリング式クリップにはめたテンレス製ウサギ用ラットル、が安全性評価施設における個別飼育ウサギに及ぼす影響を評価するために8週間の試験を行った。私たちは48頭のニュージーランド・ホワイト種ウサギを用いた;ディバイスは32頭の試験区ウサギのケージに入れ、16頭の対照ウサギにはディバイスを与えなかった。飼料摂取量の測定、ディバイスの取り扱いの観察(あらかじめ決めたピーク相互作用1時間枠の間で採取)を週5日間行った。すべてのウサギは毎週採血し、ストレス3徴候(好中球増多、リンパ球減少および好酸球減少)のために血液学的パラメーターを評価し、そして体重を測定した。体重、試料摂取量および血液学的パラメーターを解析したとき、試験区のウサギと対照区のウサギとの間に有意差がなかった。私たちの試験はエンリッチメント・ディバイスとの相互作用は残業を減らし異なるエンリッチメント・ディバイスを頻繁にローテーションすることの必要性を示唆した、さらに解析したパラメーターに害作用はなかった。このことはスプリング式クリップにはめたテンレス製ウサギ用ラットルは新しい変数の導入が受け入れられない安全性評価試験にとって適切なディバイスであることが示された。

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フェレットのエンリッチメント・プログラムの概要

Karen Ruffoら、Merck & Co., Inc.

TECH talk, Vol. 8 No. 5 / October 2003

私たちの動物研究施設におけるフェレットのコロニーは個別飼育されています。これまで、私たちのフェレットのためのエンリッチ・プログラムはケージ交換スケジュールにあわせて玩具をローテーションすることでした。私たちはフェレットに合ったいろいろな玩具、ハンモック、PVC製トンネルをフェレットのケージ内に入れてあげました。エンリッチメント・プログラムは満足すべきものでしたが、私たちはフェレットに登る機会を与えるようなエンリッチメント装置を導入することによってフェレットが基本的に持っている探検好きな性質に挑戦しようと思いました。また、私たちはフェレットの収容室全体を取り巻くエンリッチメント・エリアを広げようと思いました。

人が見ている1時間の間はフェレットが動物室に自由にアクセスできるようにしました。また、動物室に丈夫で、安全で、フェレットに合った玩具や器具を置いてあげることによって動物室の複雑さを増しました。フェレットは運搬カートによじ登るのを楽しんでいるように思われたので、この行動をしやすくするために合成樹脂ガラスでスライディング・ボードを特注で作りました。

グループ活動の遊びを実験動物技術者が観察したところ、遊びは通常の飼育管理業務中に起こりました。私たちのフェレットは迷路に入り、空の飼料袋に入り、そして動物室の床にまき散らした多くの玩具にアクセスすることができます。フェレットの自然な探索する性質は、走ったり登ったりする能力とともに、コロニー内における交互作用を増大させました。

フェレットのエンリッチメント・プログラムを始めるに当たって、私たちは以下の評価基準に適合する品目を選びました。

●玩具は安全で、毒性がなく、費用対効果が高くなければならない;簡単に回転しなければならない;音が出なければならない;そして丈夫でなければならない。

●装置は構造体であって、垂直方向にチャレンジできて、あるいは隠れたりできなければならない。

●装置および玩具はラックワッシャーで洗浄・消毒できなければならない。

●ディバイスはグループ活動を高め、ヒトとの交互作用を促進するものでなければならない。

バケツや運搬カートのような動物室にある標準的なものがフェレットの玩具になります。それゆえに、これらの品物は毎日消毒できなければなりません。このような活動を毎日フェレットにさせてあげると、フェレットの環境が改善されました。さらに、フェレットとフェレットの間の社会的相互作用を観察すると、フェレットと動物ケアスタッフの両方にポジティブな効果が見られました。そして実験を行うためにフェレットをハンドリングするとき、フェレットは非常に従順になりました。

 

結論

毎日の遊び時間の間にフェレットが見せる自然な行動を観察することは非常に満足であり観測しがいのあることです。しかし、激しく遊んだ後でフェレットがハンモックの中で心地よく休んでいるのを見るのはいっそう満足なことです。このプログラムはエンリッチメント・エリアを広げ、登る機会を与えることによってフェレットの基本的な探索行動に対するチャレンジを生み出しまし

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環境エンリッチメントは個別飼育の雄および雌ラットにおけるストレス反応性ホルモンを低下させる

Environmental enrichment lowers stress-responsive hormones in singly housed male and female rats. 

Belz EE, Kennell JS, Czambel RK, Rubin RT, Rhodes ME.

Center for Neurosciences Research, Allegheny-Singer Research Institute, Allegheny General Hospital, 8 S.T., 320 East North Avenue, 15212, Pittsburgh, PA, USA

Pharmacol Biochem Behav. 2003 Dec;76(3-4):481-6.

環境システムの構造的側面と社会的側面はそのシステムの中に住んでいる動物の生理と行動に影響を与える可能性がある。本研究はKongとNestletsを用いた環境エンリッチメントが個別飼育し頚静脈カニューレ処置した雌雄ラットにおける基礎条件および軽度のストレス条件下における視床下部-下垂体-副腎皮質軸のストレス反応性ホルモンに及ぼす影響を調べることであった。環境エンリッチメントを用いて飼育した雌雄のラットはベースラインの副腎皮質ホルモン(ACTH)濃度とコルチコステロン(CORT)濃度を環境エンリッチメントを用いないで飼育したラットと比べて有意に低下させた。生理食塩水の注射による軽度のストレスに対するACTH反応は環境エンリッチメントを用いて飼育した雌ラットで有意に低かった。Kong ToysとNestletsとの間の相互作用がラットに単調なケージ生活からの気晴らしをもたらし、その結果として軽度のストレスの前後における視床下部-下垂体-副腎皮質軸の反応を低下させたように思われる。これらの結果は重要である。なぜならば、低くて安定したベースラインは視床下部-下垂体-副腎皮質軸に及ぼす薬理学的影響などを正確に識別するためには必須であるからである。

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エンリッチメント・デザインの違いがDBA/2マウスの生理および行動に及ぼす影響は一貫しているか?

Are the effects of different enrichment designs on the physiology and behaviour of DBA/2 mice consistent?

Tsai PP, Stelzer HD, Hedrich HJ, Hackbarth H.

Institute for Animal Welfare and Behaviour, School of Veterinary Medicine, Hannover, Germany.

Lab Anim. 2003 Oct;37(4):314-27

環境エンリッチメントとは実験動物の幸福を改善しようとするものである。多くの研究者が環境エンリッチメントは動物の幸福を高める可能性のあることを指摘してきたが、エンリッチメントは種および系統間でその生理および行動に及ぼす影響に差があるとする文献がある。本研究はエンリッチメントのデザインの違いが雌雄DBA/2マウスの生理と行動に及ぼす影響に焦点を当てている。合計48頭のDBA/2Jマウス、雄24雌24、をこの試験に用いた。約3週齢で到着したときに、ラットを3つの実験群に無作為に割り当てた。NE、エンリッチメントなし、E1、Scharmann (1993)による巣箱、木製登攀棒および巣作り材でエンリッチ、E2、Haemisch and Gartner (1994)の方法を改良した水平および垂直の仕切でエンリッチ。1群4頭の同性の群を(E1またはE2)エンリッチ物を入れたタイプIII Makrolonケージおよびエンリッチ物のない(NE)タイプIII Makrolonケージで12週間飼育した。行動パフォーマンス(Open Field, Food Drive および Elevated Plus Maze テスト)および生理的特色(血液学的変数、体重と臓器重量、コルチコステロン濃度およびチロキシン濃度)を測定した。この試験によって、エンリッチメントが体重の平均値(雌)、Open FieldテストおよびFood Driveテストに有意の影響を及ぼすことが観察された。最も有意の収容の差はE2群とNE/E1との間に見られた。さらに、NE、E1およびE2群における性差はいくつかの変数(成長率、脾、腎および心の相対重量、Food Drive およびElevated Plus Maze 行動パフォーマンス)において一貫していなかった。E1群およびE2群においてNE群と比べて主として生理的特質およびOpen FieldテストとFood Driveテストにおいて、高い変動係数が存在した。本試験の結果から、本試験に用いられたエンリッチメント・デザインの影響は一貫していなかったが、性および試験した変数によって変化した。

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雄マウスにおける攻撃問題を少なくするための雄の管理

Male management: Coping with aggression problems in male laboratory mice.

Van Loo PL, Van Zutphen LF, Baumans V.

Department of Laboratory Animal Science, Utrecht University, PO Box 80.166, 3508 TD Utrecht, The Netherlands. p.l.p.vanloo@vet.uu.nl

Lab Anim. 2003 Oct;37(4):300-13.

実験環境において、マウス間の攻撃的相互作用が正常レベルを超えて、動物の幸福および実験結果のバリデーションの双方にネガティブな影響を及ぼす可能性がある。本論文では、私たちは雄マウスにおける過剰な攻撃的行動を抑えることに関して文献および私たちの研究の結果をレビューした。このレビューに基づいて、雄マウスの収容とケアに関して実践的な推奨を行った。要するに、個別飼育をさけること、ケージ交換中に巣作りエリアから臭いの合図を移すこと、そして、巣作り材を環境エンリッチメントとして与えることが推奨される。さらに1群の動物数をケージあたり3頭に最適化すべきである。実験中におけるかく乱の頻度、持続、タイプおよび重度に関してさらに研究することが推奨される。

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環境エンリッチメントがミドルエイジのマウスにおける空間記憶と神経化学に及ぼす影響

Effects of environmental enrichment on spatial memory and neurochemistry in middle-aged mice.

Frick KM, Stearns NA, Pan JY, Berger-Sweeney J.

Department of Psychology, Yale University, New Haven, Connecticut 06520, USA.

Learn Mem. 2003 May-Jun;10(3):187-98.

 

本試験は環境エンリッチメントがミドルエイジの雌雄マウスにおける空間記憶、グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)活性、およびシナプトフィジン濃度に及ぼす影響を比較した。試験の前に、18ヶ月例の雌雄C57BL/6マウスのサブセットを29日まで2-3個の玩具と回転輪を入れて飼育した。雌雄の成マウス(7ヶ月齢)と残りのミドルエイジのマウスを群飼育(社会化)したが、エンリッチメント物は与えなかった。エンリッチメント期間の後に、すべてのマウスをモリスの水迷路の1日バージョンでテストした。ここでは空間記憶と非空間記憶の両方を評価した。テスト後すぐに、海馬と冠状縫合皮質を切除し、GAD活性とシナプトフィジン濃度を測定した。環境エンリッチメントは空間習得と空間記憶における齢にともなう障害を減少させた;成マウスの社会化コントロールと比較して、ミドルエイジのエンリッチメントを与えたマウスは障害を受けなかったが、ミドルエイジの社会化していないマウスは障害を受けた。この現象はミドルエイジの雌雄マウスにおいても同様であった。エンリッチメントはいずれの性においても手がかりのある記憶には影響を及ぼさなかった。海馬のGAD活性はエンリッチメントによって雄で増加したが、他のすべての神経化学測定値はいずれの性においてもエンリッチメントあるいは加齢によって影響を受けなかった。これらのデータは、ミドルエイジで始めた環境エンリッチメントは雌雄において空間記憶における齢に伴う障害を減少させることを示しているが、この影響の裏に潜んだ神経生物学的メカニズムはわからないままである。

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マウスにおける環境 エンリッチメントのインパクト  1:収容条件が異なる系統における体重、臓器重量および血液学に及ぼす影響

Impact of environmental enrichment in mice. 1: effect of housing conditions on body weight, organ weights and haematology in different strains.

Tsai PP, Pachowsky U, Stelzer HD, Hackbarth H.

Tierschutzzentrum der Tieraerztlichen Hochschule Hannover, Germany.

Lab Anim. 2002 Oct;36(4):411-9.

現在、環境エンリッチメントは動物、とくに実験動物の幸福を改善する非常に一般的な手段である。環境エンリッチメントは動物の幸福を改善することができると思われるけれども、実験動物の収容の仕方は単に動物の幸福、マンパワーおよび経済だけでなく実験結果の正確さにも焦点を当てて検討すべきである。本試験の目的はエンリッチしたケージ(巣箱、巣作り材、登攀棒)が体重、血液学的データ、および最終臓器重量に及ぼす影響を評価することであった。Harlan Winkelmann 由来のBALB/c、C57BL/6 およびA/Jマウスを各系統16頭、実験に用いた。3週齢のマウスにマークし、各群4頭のエンリッチしたケージとエンリッチしていないケージに半分ずつ無作為に割り当てた。両ケージはタイプIII Makrolonケージであり、エンリッチしたケージだけに巣箱、木製登攀棒、および巣作り材を入れた。動物は特定病原体フリー(SPF)条件のクリーンな動物室で飼育した。体重は毎週測定した。血液サンプルは14週齢に採集した(白血球(WBC)、赤血球(RBC)、ヘモグロビン(HGB)およびヘマトクリット(HCT)を測定した)。15週齢において動物をそのホーム・ケージ内において炭酸ガスによって安楽死させ、最終体重と臓器重量(心、肝、腎、副腎、脾および子宮)を即座に記録した。ほとんどすべての試験変数はその平均値において環境エンリッチメントの影響を受けなかったが、エンリッチした群は多くの変数において高い変動係数を示し、両収容条件における系統差は一貫していなかった。エンリッチメントの影響は系統依存性であり試験依存性であった。このような影響によって、とくにエンリッチした収容条件を用いる試験が系統差に焦点を当てているときには、必要な動物数が増加するか、あるいは実験結果に変化を与える可能性がある。同じエンリッチメント・デザインが試験する系統および変数によっては異なる影響、ポジティブな影響、ネガティブな影響あるいは悪い影響をもたらすことがあるので、研究者はエンリッチメント・デザインを実験計画に導入する前に多くの情報を集める必要がある。

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>未熟ラットにおけるてんかん重積後のエンリッチ環境の有益な効果

Beneficial effects of enriched environment following status epilepticus in immature rats.

Faverjon S, Silveira DC, Fu DD, Cha BH, Akman C, Hu Y, Holmes GL.

Department of Neurology, Harvard Medical School, and Children's Hospital Boston, Boston, MA.

Neurology. 2002 Nov 12;59(9):1356-64.

背景:環境をエンリッチすると、いろいろな脳損傷後の認知障害および運動障害を改善するという文献が増えている。環境エンリッチメントがてんかん重積(status epilepticus (SE))後の認知障害を改善するかどうかはわかっていない。目的:動物が育成される環境が正常なラットおよびてんかん重積のラットにおける認知機能に影響を与えるかどうかを調べること。方法:ラット(n=100)を出生後20日にリチウム・ピロカルピン惹起のてんかん重積を起こさせてから、玩具、登攀物および音楽のある大きなプレイ・エリアをもつエンリッチした環境、あるいは一般的な動物ケージに30日間収容した。対照のラット(n=32)はSEラットと同様にハンドリングしたが、リチウム・ピロカルピンの代わりに生理食塩水を注射した。次にラットを視覚空間記憶を測定するために水迷路でテストした。サブセットのラットをエンリッチした環境あるいはエンリッチしていない環境に暴露中に殺し、脳についてブロモデオキシウリジン(BrdU)を用いて歯状顆粒細胞神経形成、および長期記憶に重要な脳転写因子であるリン酸化環状AMP反応エレメント結合タンパク(pCREB)免疫染色を調べた。結果:エンリッチした環境に暴露した対照とSEラットの双方は、水迷路において非エンリッチ群よりも有意に活動を行った。非エンリッチ群に比べてエンリッチした環境に暴露した対照およびSEの動物は歯状回において神経形成およびpCREB免疫染色の有意の増加があった。環境エンリッチメントの結果としてSEによって惹起される組織学的傷害に変化はなかった。結論:離乳ラットをエンリッチした環境に暴露すると、視覚空間学習を有意に改善する。SE処置後でも、エンリッチした環境は認知機能を高める。神経形成の増加と転写因子の活性化によって視覚空間記憶がよくなる。

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NZW種ウサギの環境エンリッチメントのための物と餌の評価

Evaluation of objects and food for environmental enrichment of NZW rabbits.

Harris LD, Custer LB, Soranaka ET, Burge JR, Ruble GR.

Division of Veterinary Medicine, Walter Reed Army Institute of Research, 503 Robert Grant Avenue, Silver Spring, Maryland 20910-7500, USA.

Contemp Top Lab Anim Sci. 2001 Jan;40(1):27-30.

Guide for the Care and Use of Laboratory Animalsは実験動物の飼育ニーズを考えるときには構造的環境および社会的環境を考慮すべきであると述べている。本試験の目的はウサギの幸福を高める可能性のある環境エンリッチメント戦略を検討することであった。雌雄6週齢のニュージーランドホワイト種ウサギを3群に割り当てた:餌でエンリッチ(Bunny Stix、 Bunny Blocks、またはセロリー)、餌以外のエンリッチ((Jingle Ball、Kong toy、またはNylabone)およびエンリッチしない群。ウサギには15日間毎日1時間決められたエンリッチメントを行った。ホーム・ケージには特別に設計したプレキシガラスのドアをつけた。これによってウサギと物との相互作用をビデオテープに撮影した。ウサギが1時間テープのセッションの間にそれぞれの物と相互作用を行った時間量をそれぞれのウサギについて記録した。ウサギの体重を毎週測定した。ウサギは他の餌や餌以外の物と比べてBunny Stixと有意に多くの時間を費やして相互作用を行った。さらに、トータルの活動時間は餌以外の物とくらべて餌でエンリッチしたすべてのウサギで有意に多かった。15日間の増体重には有意の差がなかったが、餌でエンリッチしたウサギで増体重が増える傾向にあった。本試験において、餌は餌以外の物よりも強力で持続性のあるエンリッチメント・ディバイスであった。

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ケージ飼育ウサギの行動に及ぼす環境エンリッチメントの影響

The effect of environmental enrichment on the behaviour of caged rabbits (Oryctolagus cuniculus).

Hansen LT, Berthelsen H.

Zoological Institute, University of Copenhagen, Tagensvej 16, DK-2200, Copenhagen, Denmark
Appl Anim Behav Sci. 2000 May 10;68(2):163-178.

エンリッチしたケージシステム(シェルターとケージの背部にある棚にアクセスできる)およびコンベンショナルなケージシステムに収容した96頭のウサギ(Oryctolagus cuniculus)の行動とケージ・エリアの使用を調べ環境エンリッチメントがウサギの福祉に及ぼす影響を評価した。ウサギの行動とケージ内の位置を24時間連続ビデオレコーディングと昼間のダイレクト・スキャン・サンプリングを用いて観察した。さらに、open-fieldテストをそれぞれのウサギについて行い、各1回の試験終了ごとに、捕獲されることについてのウサギの臆病さを記録した。コンベンショナルなケージ・システムに収容されたウサギ、とくに雌はエンリッチされたケージ・システムに収容されたウサギよりも落ち着きがなく、グルーミングが過剰で、棒をかじり、臆病であった。このことはコンベンショナルなケージ・システムで飼育されているウサギではストレスが多いことを示している。すべてのウサギが昼間には活動的か行動要素のほとんどを行い夜はだいたい休んだ。すなわち、両ケージ・システムのウサギは動物ユニットの中で昼間の活動に適応した;エンリッチメントは昼間の活動には影響を及ぼさなかった。少数のウサギだけ、とくに雌は箱をシェルターとして、あるいは休息所として使用した。他方、そのようなウサギは箱の屋根を見張り所あるいは休息所として用いることが多かった。さらに、ウサギの行動からウサギはエンリッチしたケージ・システムの中にもうけられた棚を利用することがわかった。これらの結果はエンリッチしたケージ・システムで飼育されたウサギ、とくに雌はコンベンショナルなケージ・システムで飼育されたウサギよりも福祉が高かった。なぜなら、それらのウサギはシェルターにアクセスし、環境と相互作用する機会が多かったからである。

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毒性試験における実験動物のケアと使用のリファインメント-規制、バリデーションそして進歩

Refinements in the Care and Use of Animals in Toxicology StudiesムRegulation, Validation, and Progress

PATRICIA V. TURNERら

Volume 42, No. 6 / November 2003 CONTEMPORARY TOPICS ゥ 2003 by the American Association for Laboratory Animal Science 8

過去10年間に、毒性試験に用いられる実験動物の人道的ケアと使用に重要な進歩があった。そして、世界の製薬会社がこの進歩が続くことに強い関心を抱いている。ヒトの健康に影響を及ぼすおそれがあるために、安全性試験は強い規制を受けており、実験動物のケアと使用をリファインメントしていくためには、試験結果に影響を及ぼさないことを最初に確かめておく必要がある。この論文は毒性研究所において実験動物のケアをリファインメントしていくときに存在する問題点を整理する。すなわち、取締上の制約、バリデーション試験の実施、現時点におけるリファインメントの進歩、そして未来のために考えておかなければならない分野を扱っている。とくに、安全性試験における群飼育と床敷入り平底ケージでの飼育についても論じられている。

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NZWウサギのエンリッチメントに対する新しくて費用効果の高いアプローチ

A Novel and Cost-Effective Approach to New Zealand White Rabbit Enrichment

Julie Mis and Frank Warren, University of Delaware

TECH talk Vol. 8 No. 6/ 2003

直径1.8 mの丸いビニール製子供用プールをウサギ室に置き、その中程まで松材のチップを入れた。ウサギが逃げないように金網の柵をプールの周りに設けた。チモシー乾草をプールの中に入れて食べさせた。プラスチック製のボールを入れてやると強い関心を示した。プールにはふたがないので、ウサギは後足で立ち上がることができた。ケージの中では立ち上がることができなかった。1日に1時間ウサギをプールに入れた。これによってウサギは身体を伸ばし、遊び、草をはむ十分な時間があった。最初は1頭ずつ入れて、なれてきたら仲間を増やしていくのがよいとわかった。プールは1週間に1回、必要に応じて複数回、中を空にして適当な消毒薬で消毒した。このときに柵も消毒した。プールは軽いプラスチック製なので通常のケージ洗浄機にはかけられない。

このエンリッチ・プログラムを同じウサギに過去9ヶ月間使用したが、期待した結果が数ヶ月で得られた。血液採取時間が劇的に短縮された。これはウサギにとっても研究者にとってもよいことだ。このプログラムを始めてからウサギの行動に大きな変化があった。ビジターがウサギ室に入ると、ウサギはケージの奥へ逃げることをせずに、前へ出てくるようになった。ウサギは採血ばかりでなく、爪を切ったり日常検査のようなテクニックを行うときにもハンドリングしやすくなった。

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ウサギのエンリッチメント:シンプルに飼育する

Rabbit EnrichmentムKeeping It Simple

Lori E. Weaver, LATG, Animal resources

University of Texas Medical Branch at Galveston

TECH talk, Vol. 9 No. 2 / April 2004

私たちの研究所はウサギをステンレス製の懸垂式ケージで飼育しています。新しいエンリッチメント装置を開発することにチャレンジしました。以下の2つのエンリッチメント・プログラムを実行して成功しました。

プロトコールを変更しケージ方式を改良した結果として、ペレット飼料用の懸垂式給餌器がありあまっていることを発見しました。ちょっと改良を加えるだけで、それらの給餌器を乾草給餌器として使うことができました。

ケージの側面にある換気口を給餌器の上にある懸垂タブと比べてみました。このタブは手ばさみを用いて換気口にフィットするように切ってからヤスリをかけてスムーズにしました。アルファルファの乾草を乾草用給餌器に入れてケージのなかの一番高い換気口からウサギケージの内側に垂らしました。これによって給餌器のトップ開口からウサギが乾草を引っ張り出すのを防止できます。乾草をケージの床に置いたボールに入れた場合、あるいはアルファルファ・キューブを用いた場合に比べて、給餌器を用いたほうが無駄になる乾草が少なく、乾草を食べるのに時間がかかりました。この装置によってウサギは自然なブラウジング(訳注:木の葉や芽、小枝、樹皮などを囓り食べること)行動を発揮できるようになりました。

他の作りやすくてよく利用されるエンリッチメント品は懸垂したプラスチック玩具です。プラスチック製の鎖を23 cmの長さに切りました。ウサギが絡まないようそれ自体がひっかからないような大きくてかさばった鎖を選びました。

プラスチック製のシャワーカーテン用のリングを鎖の端末リンクにつけて、それをケージトップにある換気口を通して留めました。鎖の他の端にはウサギが操作きるように数個のシャワーカーテン用リングを取り付けました。ステンレススチール製のワッシャーもリングからつることができます。鎖をケージにつけたまま、ケージワッシャーに通すことができます。今のところは、ウサギが囓りすぎて交換する必要のあるリングはわずかにすぎません。

玩具を最初にケージの中に置いたときには約50%のウサギがその装置を噛んだりぶったりし始めました。40%のウサギが無視し、残りの10%は怖がっているように思えました。1時間以内にすべてのウサギが鎖をもてあそんでいました。装置が常に存在すると、時間がたつにつれ、使われなくなっていきました。他の品目とローテーションして使用すると、鎖の利用が増加しました。私たちの実験動物の生活を改善するというチャレンジはいつも存在します。創造力と忍耐力によって、それはシンプルに、安全にそして費用をかけずに達成することができます。

なお、エンリッチメント品目はそれを実行する前に所内動物実験委員会の承認を得る必要があります。

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環境エンリッチメントは個別飼育の雄および雌ラットにおけるストレス反応性ホルモンを低下させる

Environmental enrichment reverses learning impairment in the Morris water maze after focal cerebral ischemia in rats.

Dahlqvist P, Ronnback A, Bergstrom SA, Soderstrom I, Olsson T.

Department of Public Health and Clinical Medicine, Umea University Hospital, S-901 85 Umea, Sweden.

Eur J Neurosci. 2004 Apr;19(8):2288-98.

要旨:

認知障害が虚血性脳卒中後によく見られる。中大脳動脈(MCA)の閉塞を用いるげっ歯類の脳卒中モデルにおいて、この認知障害が虚血病変の大きさに付随して空間記憶の障害として現れた。ラットにおける実験的脳卒中後にエンリッチメントされた環境で飼育すると、脳の可塑性が高進し、感覚運動機能の回復が改善された。この試験において、我々は虚血後にエンリッチメントされた環境で飼育すると、MCA閉塞後の長期の空間記憶障害が改善され、空間記憶と梗塞容積との間の関連が消失することも報告する。エンリッチメントされた環境はMCA閉塞1ヶ月後の特定の神経細胞可塑性関連遺伝子の発現には有意の変化を及ぼさず、このことはエンリッチメントされた環境によって惹起される適応変化の多くはこの時点ですでに起きていることを示している。我々はMCA閉塞後にエンリッチメントされた環境によって惹起される記憶障害の改善は虚血性脳卒中後における認知機能の回復の神経生物学的メカニズムに関する今後の研究にとって有用なモデルとなると結論づけた。

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環境エンリッチメントがラットにおけるストレス関連系に及ぼす影響

Effect of environmental enrichment on stress related systems in rats.

Moncek F, Duncko R, Johansson BB, Jezova D.

Institute of Experimental Endocrinology, Slovak Academy of Sciences, Bratislava, Slovakia.

J Neuroendocrinol. 2004 May;16(5):423-31.

要旨:

この試験の目的は環境エンリッチメントがラットにおける下垂体-副腎皮質ホルモンおよび交感神経-副腎髄質ホルモンの状態と応答性を変化させるかどうかをテストすることであった。前報告において、エンリッチメントした環境で飼育したラットは樹状分枝、シナプス形成、記憶機能、感情性および行動において標準ケージで飼育したラットとは異なっていた。エンリッチメントした環境で40日間飼育した雄Wistarラットにおいて、我々はほるもんの基礎濃度、5-HT(1A)負荷に対する内分泌応答、ならびに反復ハンドリングに対する応答と適応を調べた。環境エンリッチメントは1ケージあたり10匹のラットを収容した大きなポリメチルメタクリル樹脂(plexiglass)製ケージで構成されており、ケージにはいろいろな物が入っておりこれは週に3回交換した。このエンリッチメントした環境で飼育したラットは対照に比べてコルチコステロンの安静時血漿中濃度が高く、副腎が大きく、そしてブスピロン(5-HT1A作動薬;抗不安薬)の負荷に対するコルチコステロン遊離が増加した。エンリッチメントした環境で飼育したラットにおいては、ハンドリングに対して副腎皮質刺激ホルモンの低下、コルチコステロン応答の低下およびアドレナリン応答の低下が観察された。反復ハンドリングを行ったとき、エンリッチメントした環境で飼育したラットにおいてはコルチコステロン応答の消失が早まった。このように、環境エンリッチメントによって副腎の肥大化および副腎皮質機能の増加など神経内分泌調節が顕著に変化した。副腎の肥大化および副腎皮質機能の増加はこれまでは慢性ストレスの徴候と考えられてきたものである。

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実験動物用玩具の有用性について
-マウスを用いた手術創治癒による検討-

 ○村中 清志、原田 留美、佐加良 英治九州歯科大学 動物実験施設

第38回 日本実験動物技術者協会総会 2004/05/22

【目的】

environmentalenrichmentの1つに実験動物用玩具(以下、玩具)を用いることがあげられ、飼育環境下でのストレス軽減などを目的に玩具が用いられている。また、外科手術後に玩具を与えると切開創が癒合するまでクリップを外すことがないなどの報告があり、玩具の有用性について多くの研究がなされている。今回、我々はマウスを用い、外科手術後のストレス軽減、切開創ならびに手術創治癒に玩具が有用であるかを検討した。

【材料および方法】

6週齢雄性ddYマウスの体重を基に、通常に飼育を行う群(通常飼育群)、術後に玩具を与える群(玩具A群)、群編成時から玩具を与える群(玩具B群)を編成した(n=8)。群編成後7日日に腹部切開法での精巣摘出を行い、その後7日間経目的に摂餌量、摂水量ならびに体重の測定を行った。術後7日目に表皮、腹膜の癒合、縫合糸の有無、脂肪の癒着、炎症の有無を観察した。

【結果および考察】

術後1日目において切開創の癒合がみられたのは8例中、通常飼育群で1匹、玩具A群で2匹、玩具B群で3匹であった。なお、術後7日目に表皮の縫合糸が残っている個体は全群でみられなかった。通常飼育群との比較において玩具A、B群ともに体重、摂餌量、摂水量に有意な差をみることはできなかったが、通常飼育群に比べ玩具A群は体重において高い推移を示し、術後の侵襲による摂餌量の低下は玩具B群が低値であることが観察された。脂肪の癒着などが見られた個体は8例中、通常飼育群で5匹、玩具A群で4匹、玩具B群2匹で玩具を与えた群において手術創治癒が良好であることが観察

された。今回の検討で玩具を与えることが術後回復に有用である可能性をみることはできた。現在、再現性を合わせ他の条件下で玩具の有用性について追加検討を行っている。当日はこれらの結果についても合わせて報告を行いたい。

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回転盤付イグルーがマウスのエンリッチメントと成長に及ばす影響

○吾郷 昭夫、武智 眞由美、川上 浩平、竹内 崇師、権田 辰夫

島根大学 総合科学研究支援センター 実験動物分野

第38回 日本実験動物技術者協会総会 2004/05/22

【目的】

本研究は環境エンリッチメントとして市販されている回転盤付イグルーを用いて、マウスの成長と健全育成に対する効果を検証する。

【材料と方法】

回転盤付イグルー((株)アニメック)は琉拍色で樹脂製のエンリッチメントで、イグルーは直径11cmのドーム型で、3ケ所に3cm巾の出入口がある。回転盤は直径15cmの円盤状で、イグルーの上に取付け、マウスが盤に乗って走っても滑らない構造になっている。5週令のICRマウスを回転盤付イグルーを入れて飼育した群(回転群)と、何も入れない対照群に分け、1匹飼育で各群16匹用いた。週1回、体重、摂餌量、摂水量の測定を行った。各群6例について、実験開始後1日日、1週目、2週日、3週日及び4週日にビデオによる行動観察を24時間行った。行動観察は主に睡眠時間とその他の行動時間を計測し、回転群については回転盤上での走行時間及び走行速度を計測した。回転盤の直径から走行距離を求めた。実験期間は4週間とし、主要臓器重量の測定及び血液生化学検査を行つた。実験室の照明時間は午前7時から午後7時までの12時間とし、暗期でのビデオ撮影には赤色灯をつけた。

【結果】

摂餌量、摂水量とも1週日は回転群の摂取量が有意に少ない値を示したが、2週目以降は両群に差は見られなかった。体重は1週目以降、回転群がやや低い値を示し、

4週日では有意差が見られた。明期では80-90%が睡眠で、両群に差は見られなかった。暗期の睡眠時間は対照群が20-30%に対し、回転群は30-40%を示し、全ての観察時で多い値を示した。回転群の走行時間、走行速度及び走行距離は時間の経過と共に上昇した。走行はほとんどが暗期で見られ、一晩の走行時間と距離は1週目で約90分(3.5km)、4週目で約140分(7km)走り、一晩で約12kmも走るマウスも見られた。血液生化学検査は両群に差は見られなかった。臓器重量は回転群の心臓は有意に重く、腎臓は有意に軽い値を示した。腎臓周囲の脂肪重量は回転群がやや少ない値を示した。

【考察】

回転盤付エンリッチメントはマウスの自発運動の欲求を満足させ、肥満を抑制するが、若令期のマウスにはやや負荷が大きすぎるかもしれない。

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エンリッチするかしないか:シェルターを与えることはマウスのハンドリングを難しくしない

To Enrich or Not to Enrich: Providing Shelter Does Not Complicate Handling of Laboratory Mice

Christel P. H. Moons, MSc,1* Peggy Van Wiele, DVM,2 and Frank O. ・berg, MSC, PhD1

Contemporary Topics in Laboratory Animal Science

Volume 43 o Number 4 ム July, 2004

要旨:環境エンリッチメントは実験動物の飼育に用いられて味気ないケージ内の刺激を超える刺激を与えかんきんさレ手いる動物の福祉を改善することを目的にしている。マウスは人がいるときにシェルター用具の中にいつでも隠れることができると、人になれず人を避け続けるので、飼育管理や実験処置に要する時間が増えるのではないかといわれている。これまで、シェルター形式で環境エンリッチメントを与えることがマウスの人に対する馴化を阻害しマウスを捕まえたりハンドリングすることを濡図下しくするかどうかに関してほとんど研究が行われてこなかった。われわれはFVBマウス(近交系)20匹とNMRIマウス(非近交系)20匹を標準ケージに飼育し、また別のFVBマウス20匹とNMRIマウス20匹をPVCトンネルでエンリッチしたケージ内で飼育した。マウスが10週齢のとき、飼料と水の摂取量、体重、捕まえるまでの時間、および偽皮下注射注におけるハンドリングに対する反応の行動スコアを4週間にわたり連続して測定した。飼料と水の摂取量および体重は系統によって異なったが、ケージ内に環境エンリッチメントが存在することは、これらのパラメーターに影響を及ぼさなかった。非近交系マウスは近交系マウスよりもよく食べ、欲のみ、体重が重かったが、4週間の試験期間中には有意の増体重を示さなかった。PVCトンネルの形式でのケージ・エンリッチメントは非近交系マウスを捕まえるのに必要な時間を減少させ、近交系のマウスを捕まえる時間を増加させなかった。さらに、偽皮下注射中における保持に対する抵抗にはエンリッチした群とエンリッチしない群との間に差が認められなかった。これらの結果は、シェルター用具形式の環境エンリッチメントはマウスを捕まえたりあるいはハンドリングすることを困難にせず、ケージ内のエンリッチメントにアクセスできることは、動物福祉にプラスの影響があることがわかっており、これが実験動物の管理すなわちコストに障害とならないことを示している。 

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ケージ・エンリッチメント・プログラムが雄SDラットおよび自然発症高血圧ラットのラジオテレメトリーによってモニタリングした心拍数、血圧および活動性に及ぼす影響

Effects of a cage enrichment program on heart rate, blood pressure, and activity of male sprague-dawley and spontaneously hypertensive rats monitored by radiotelemetry.
Contemp Top Lab Anim Sci. 2005 Mar;44(2):32-40
Sharp J, Azar T, Lawson D.
Department of Physiology, Wayne State University School of Medicine, Detroit, Michigan 48201.

他の動物との社会的接触をともなわないエンリッチメント・プログラムが、基礎条件下におかれストレスの多い実験操作を受けた後に個別飼育されている雄SDラットと自然発症高血圧ラットの心血管反応に及ぼす影響を調べるために、ラジオテレメトリー(無線遠隔測定法)を用いて心拍数、最大血圧、およびケージ中における活動性を記録した。エンリッチメントはトンネル型巣穴を入れてから2日後に食べられる玩具を入れ、もう2日後に袋入りの破いて出す床敷材を入れた。データは平穏な条件下、および一般的な飼育管理、実験処置そしてストレスのかかる処置を真似た急性および慢性の操作を行った前後に収集した。エンリッチメントは雄ラットにおける心拍数と最大血圧をかならずしも低下させなかったが低下させることが多かった。これは興奮とストレスが減少することと、測定したパラメーター、ラットの系統およびラットを暴露した処置の性質によって影響が異なることを示唆している。一般的に、心拍数のほうが最大血圧よりも変化が大きかった;エンリッチメントの影響はSDラットよりも自然発症高血圧ラットのほうが大きかった;エンリッチメントの影響はラットに処置を行った後よりも平穏な条件下におけるほうが一貫して観察された;急性の飼育管理および実験処置に対する軽度の反応のほうがストレスが非常に強い処置によって起きる大きな変化よりも多くの影響を受けた;そして、社会的相互作用に対する反応はエンリッチプログラムの影響を受けなかった。このようなエンリッチメントの影響がなによって変化するのかは明らかでない。そのメカニズムの解明にはさらなる研究が必要である。エンリッチメントプログラムを動物施設において用いるべきかどうかはいくつかの要因、とくに関与している研究スタッフ、獣医スタッフおよび飼育管理スタッフの専門的判断に掛かっている。 

 

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環境エンリッチメントが2型糖尿病モデルマウスの病理学的パラメータに与える影響

○武智眞由美1)、桐原由美子1)、黒崎 薫1)、三浦 隆1)、吾郷昭夫1)

1)島根大学 総合科学研究支援センター 実験動物分野)

(第39 回 日本実験動物技術者協会総 講演要旨より引用)

【目的】

前回我々は、環境エンリッチメント器具の使用がICRマウスの成長と健全育成に良い影響を与えることを報告した。今回、疾患モデル動物KK-Ay/Ta(肥満、高血糖)マウスに環境エンリッチメント器具を用いて飼育した場合、その発病時期や程度、血液の生理学的数値にどのような影響を与えるのか検討したので報告する。

【方法】

4週齢の雄性マウスKK-Ay/Taを21匹使用した。ドーム状エンリッチメント器具使用群(ドーム群)7匹、ドーム+回転盤エンリッチメント器具使用群(回転群)7匹、通常飼育のコントロール群(C群)7匹の3群に分け、単独飼育で16週間飼育した。エンリッチメント器具は、(株)アニメック製の赤色樹脂製で、半球型のドーム上部に回転盤を取りつけることもでき、その上をマウスが自由に走行することができる構造になっている。実験開始から週1回体重、摂餌・摂水量、尿中ブドウ糖を測定。3週間おきに尾静脈より採血し血糖値を測定し発病の時期や程度を観察した。実験終了後安楽死させ、採血、解剖を行い血液生化学検査及び主要臓器重量の測定、主要臓器の病理組織学的観察を行った。

【結果】

摂餌量、摂水量については各群に差はみられなかった。体重は3週日以降、回転群がC群に比べ有意に低い値を示し、ドーム群はC群に比べ低い傾向を示した。

血糖値は6週日以降、回転群がC群に比べ有意に低い値を示し、ドーム群は6週目にはC群に比べ有意に低い値であったが、9週目以降はC群と同様の値を示した。解剖時の血液生化学検査では回転群の血糖値が他の2群に比べ有意に低い値を示したが、その他の測定項目について有意差は見られなかった。臓器重量については、回転群の肝臓、腎臓周辺脂肪がC群に比べ有意に低い値を示したが、その他に有意差は無かった。また肝臓の病理組織学的観察では、C群のほとんどが脂肪肝の様相を呈していたが、回転群では正常あるいは軽度であった。これらのことから、エンリッチメント器具を使用することによってストレスの軽減や自発行動の増加を促し、糖尿病の症状を和らげる効果があることが示唆された。

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竹筒を用いた環境エンリッチメントがラットの自発運動と尿中カテコールアミンに及ぽす影響

○吾郷昭夫1)、武智眞由美1)、桐原由美子1)、川上浩平1)

(1)島根大学 総合科学研究支援センター 実験動物分野)

(第39 回 日本実験動物技術者協会総 講演要旨より引用)

【目的】

環境エンリッチメントは動物福祉の立場から様々な方策がとられているが、その効果を客観的に評価することが必要である。それには何らかの尺度を設定し、それを客観的に測定する必要がある。今回我々は環境エンリッチメントとして竹筒を用いて、ラットの自発運動量と尿中カテコールアミン量を測定することによりエンリッチメントの評価を試みたので報告する。

【方法】

6週令の雄性ウィスターラットを回転式運動量測定装置付き飼育ケージに入れ、ケージ内に竹筒(内径約7cm、長さ15cmの真竹)を入れた群(E群)と何も入れない群(C群)に分け、1匹飼育で各群6匹を用い、実験期間は6週間とした。運動量は週1回24時間の回転数を測定した02週目、4週目、6週目に代謝ケージに移し24時間尿を採取し、尿中カテコールアミンをアドレナリン・ノルアドレナリンの分画を測定した。なお予備実験として市販の樹脂製トンネル(アニメック)と竹筒を金網製飼育ケージに入れ居住性の選択嗜好性試験を行なった。これは5匹の雄性ウイスクーラットについて明期における睡眠場所を確認する方法で行った。

【成績】

予備実験の結果は竹筒51%、樹脂性トンネル41%、金網床7%で睡眠をとっていたので、本実験は竹筒を用いて行った。24時間の回転数は0週目では500~700回であったが、1週目1500回、2週目3000回と経時的に増加し、5週目では約9000回まで増加したが両群間に差はみられなかった。24時間尿量は2週目は10ml、4週、6週では14~16mlで両群間に差はみられなかった。尿中カテコールアミン2分画ではアドレナリンはE群がC群に比べすべての期間において有意に低い値を示した。ノルアドレナリンは両群間に差はみられなかった。

【結論】

ラットの飼育ケージにトンネル型エンリッチメントを入れてやると90%以上がその中で睡眠をとることが観察された。このことはトンネル型エンリッチメントがラットの安寧に寄与していることが示唆された。さらに尿中アドレナリンの低下結果から、ラットは精神的にリラックスし、ストレスが軽減することが推察された。

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環境エンリッチメント戦略

Rafael P. Ubando, Bio Research Department, Sanofi Pasteur Ltd Canada
TECH talk Vol.1/No. 1, 2月号、2006

環境エンリッチメントのためのシンプルで覚えやすい一般ガイドラインは研究施設、農場および他の施設にとって非常に役立つ。

環境を豊かにした設備は適切で快適なスペースを動物に与え動物に社会的な相互作用が生まれる。

自然をシミュレーションすることによって、サル類に採食機会や自然環境へのアクセスなど自然の習性における行動パターンに近い行動をさせる。

記録:
毎日の観察記録をつけることは次のステップを計画するのに非常に有益である。

相互作用の機会:
社会的相互作用は動物にイヌやげっ歯類の集団による遊びのような自然な行動を表現する機会を与えることによって得られる。

コミュニケーション・フロー:
いつもフレッシュなアイデアを保つ。重要な5つのW(who, what, when, where, why)について考えをまとめ、現在と未来の計画を見直す。

ヒトとの接触:
ヒトと動物との間の相互作用によって刺激的でポジティブな環境が生まれ、とらわれた環境における現実に伴うストレスを減少させることができる。

動機づけ:
動物をハンドリングした後におやつや玩具などの刺激的なエンリッチメント活動をさせることによって、動物を異なる次の実験操作に条件付けすることができる。

探検:
有用なエンリッチメント活動はパズル式の給餌器のように動物を探検させ“作業”に多くの時間を費やさせることである。

新しくする:
新しい活動やアイデアを動物に与えることによってエキサイティングな生活を作り出す。

時間の縛り:
新しい活動の時間帯を定め動物に退屈なルーチンを少なくする。

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研究機関で飼育されるげっ歯類とウサギの変動要因、リファインメントおよび環境エンリッチメント


実験室の動物たちのくらしを良くするために

ビクター & アニーレインハード
動物福祉研究所、ワシントンDC


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常同行動を見つけ出し処理する


Vermon Harper, LATG, Allison Frey, ALAT、Dino Bradley, DVM, Audrey Stewart, DVM, Johnson & Johnson
Pharmaceutical Research & Development

常道行動とは明らかな目的あるいは役目もなく反復される運動行動です。常同行動の例としては回転する、ぴょんと跳ぶ、ジャンプする、ファイティングをする、毛をむしる、および餌をいつまでも囓るなどがあります。研究によると、平凡で無味乾燥な環境はデータ収集に悪影響を及ぼすことが示されています(Sherwin 2004)。エンリッチメントは動物の福祉を改善することに加えて、ストレスと不安を和らげ免疫反応を修復します(Benaroya-Milshtein et al, 2004)。

生物学的関連のエンリッチメントは異常行動が発現するのを防ぐのに役立ちますが、確立した行動を止めさせることにはあまり役立ちません。常同行動は環境エンリッチメントによって緩和するあるいは別のことに向け直すことができますが、エンリッチメント装置は高レベルの有効性を維持するために定期的にローテーションしなければなりません。

実験動物医学バイオテクニシャンは早くからかかわりを持つことによって常同行動に気づいたときには防衛最前線になると考えられています。しかし、バイオテクニシャンは常同行動で見られるちょっとした反復活動を認識できるように訓練されなければなりません。私たちのSpring House施設において、予備試験を行いマウス・コロニーの中に常同行動があることを証明しました。このような行動を示している動物を特定しビデオテープに記録しました。

選んだマウスをNestlet (Ancare Corporation), Nylabone (Nylabone Products)あるいはFast-Tracなど特定のエンリッチメント装置に暴露し、その間に望ましくない行動に変化があるかどうかを知るためにビデオテープに撮影しました。エンリッチメント装置のいくつかを下の写真に示しました。Nestlet (Fig. 1)でファイティングしている、毛をむしっているあるいは他の常同行動を示しているマウスに導入しました。常同行動の減少、マウスがその興味の中心をより典型的な種特異性の行動に向けたときに認められました。Mouse Igloo (Bio-Serv, Fig.2)はプライバシーを提供し、より支配的な動物からの避難場所となります。マウスケージの中へこれらのイグルーを入れてやると、長期にわたって常同行動を管理することができます。回し車(Fig. 3)をイグルーに取り付けると2重のエンリッチメントになります。マウス・イグルーとFast-Tracのコンビネーションはぴょんと跳ぶ、回転するおよびジャンプするのを減らすのに非常に有効であることがわかりました。

私たちの所見はバイオテクニシャン・トレーニング・プログラムに取り入れられスタッフがマウスにおける常同行動を見つけ出すのに役立つことでしょう。このトレーニング・プログラムは私たちの施設内のすべての動物種における常同行動を見つけられるように拡張されるでしょう。これによって私たちの飼育管理および獣医学的管理プログラムが大きく発展するでしょう。

参考文献
1. Benaroya-Milstein N, Hollander N, Apter A, Kukulansky T, Raz N, Wilf A, Yanif I, Pick CG. (2004) Environmental enrichment in mice decreases anxiety, attenuates stress responses and enhances natural killer cell activity. Eur J Neurosci 20:1341-1347
2. Sherwin CM. The influences of standard laboratory cages on rodents and the validity of research data. Anim Welfare 2004: 13 (Suppl):9-15

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マウスのファイティングを減らすために環境エンリッチメントを用いる


Mae Araki, ALAT, オレゴン州立大学

マウスのコロニー(C57Bl6系統)がオレゴン州立大学に導入されました。ケージ交換時に雄の6ケージ(ケージあたり2-5マウス)にファイティングが観察されましたが、毎日の観察時には観察されませんでした。試験責任者とディスカッションした後に、環境エンリッチメントを攻撃性を減らすあるいはなくす目的で加えました。

環境エンリッチメントのために、ケージ交換時に各ケージにマウス・イグルー1個(Bio-Serb)、Nestlet 1個(Ancare)、Enviro-dri1個(Shepherd Specialty Paper)あるいはトリートを入れました。環境エンリッチメントのために各ケージにNestletを入れることは私たちの施設では標準的な業務です。イグルーをケージ内同居動物間の目に見えるバリアーを提供するために加えました。最初は、各ケージにマウス1匹当たり干しぶどうを1個入れました。2週後に、Bio-Serb製のFruit CrunchieとSpreme Mini-Treatをトリートとして用いました。各マウスに丸ごとのトリート1個と砕いたトリート1個分を与えました。丸ごとのトリートはケージ交換時に即座にマウスの注意を引くために与えました。砕いたトリートに対する摂餌行動によって長期間にわたって注意を引くことができました。

この措置の3ヶ月後、Enviro-driをケージに入れました。3匹以上の雄マウスが入ったケージはEnviro-driを加えたことによって最大の便益を受けたように思われました。Enviro-driはマウスに第2の巣を提供しました。これはマウスにより安心感を与えファイティングをしたくない気にさせたように思われました。これらのすべてのエンリッチメントを一緒に用いることによってケージ交換時における争いを完全になくすことができませんでしたが、ファイティングを有意に減らしました。エンリッチメント・プログラムを行ったすべてのケージのうち、雄マウス1匹だけ攻撃的なファイティングのために引き離しました。

ルー・ゲーリック病(Lou Gehrig’s disease, ALS)を発現するように育成した別のマウス・コロニーにおいて、雄マウスでファイティングが顕著でした。雄マウスが入った3ケージのうちおよそ1ケージを離乳後1,2ヶ月内に隔離する必要があるでしょう。試験責任者の許可を得た後に、マウスを離乳させて新しいケージに移したときにNestletに加えてイグルーを与えました。Enviro-driサンプルが到着したとき、Enviro-driもエンリッチメント・プログラムに含めました。ケージにイグルーを加えると、雄マウス間でのファイティングの量を減らすように思われました。しかし、Enviro-driを既存のアイテムに加えたとき、ファイティングを始めるマウスの数が有意に減少しました。6ヶ月間にわたり、ファイティングのために隔離する必要のあったマウスは約10匹中1匹に減少しました。

環境エンリッチメントを加えることによって雄マウスの間のファイティングを完全になくすことはできませんでした。しかし、ファイティングは有意に減少しました。最初のコロニーにおいて、ケージ交換時にイグルー、Enviro-dri、Nestletおよびトリートのコンビネーションを入れることによってケージ間のファイティングが減少し、2例では完全になくなったように思われました。第2のコロニーでは、Enviro-dri、Nestletおよびイグルーを与えたマウスはNestletだけを与えたマウスに比べてファイティングが少なかった。環境エンリッチメントはファイティングの減少に加えてマウスにとって別の便益がありました。Enviro-dri/Nestletを入れてやるとマウスはその巣作り本能を表現できるようになり巣作りに適したエリアが2つできます。イグルーはマウスに巣作りをする場所を提供するだけでなく、お互いを見えなくします。ケージ交換時にトリートを与えると、マウスは摂餌行動をするようになります。環境エンリッチメントを用いることはマウスに自然な行動を表現する機会を与えるばかりでなく、真剣な攻撃を行うことなく長期間にわたりお互いがグループでいることができるようになります。

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単独で収容されている雄のNHPへのエンリッチメントラックの導入


Alcon 研究所 動物資源調査サポート (Ft. Worth TX) Lanaya Wood, BS, RLAT, Amy Boyd, RLAT,
Robert Rose, DVM, MS, DACLAM による

ペアやグループで収容されている霊長類は、単独で収容されている霊長類に比べて奇妙な行動にでる頻度が低いと一般に言われています。このようなメリットが立証されているにもかかわらず、研究計画や、動物によっては複数で収容することができないということから、単独での収容は必要となります。我々は最近開発した今までにない複雑なエンリッチメントデバイスが、我々の設備内で単独収容されている霊長類のあるグループでの奇妙な行動を減らすのではないかという仮説をたてました。

エンリッチメントラックは1インチ角のステンレススチール角パイプでできており、長さ4フィート×高さ74インチのラックです。ラックの底のプレートは1インチ角のステンレススチール角パイプで造られており、幅18インチで3インチのキャスターがついています。ラックには4段階の異なるレベルの水平バーがついておりそこにはmanipulanda(じゃれて遊ぶもの)が掛けられるようになっています。今までにない新しいmanipulandaは収容された動物から上下それぞれからインタラクティブに遊べ、最も触りやすくなるよう考えられて配置されています。使用されているmanipulandaは、消毒しやすい材料でできていて、業務用ラック洗浄機にもかけることができます。

それぞれのラックは4つの単独の雄の収容ケージをいれた飼育ラックシステムの前に置かれ、ステンレススチールの鎖で固定され鍵がかけられています。我々は現在9つのラックを使い、部屋にあるそれぞれの飼育ラックシステムに1つずつ個別のエンリッチメントラックを使っています。我々の設備内の単独収容された雄には、このタイプのエンリッチメントを1週間に1回か2回、最低6時間使用しています。

ラックが使用された最初の頃は、発見が増え、種共通のインタラクティブプレイが観察されました。霊長類のインタラクションはしばしばエンリッチメントラックを提供した時点より遅れて現れます。スタッフは、ある期間たった後のラックが提供された際に積極的な先読み行動が現れたと報告しています。動物は繰り返しのない音や色そして形に対してはより鈍感になるということが分かっています。ラックはケアスタッフとの交流も増えさせ、それは動物にとってもスタッフにとってもよい効果を与えました。これらのエンリッチメントラックの導入を通して、単独収容の雄において不必要な奇妙な行動を減らし、種に固有な行動を増やすことができました。

情報提供
情報は、Alcon研究所のARRSエンリッチメントチームであるRobert Rose, DVM, DACLAM; Lanaya Wood, BBA, RLAT; Amy Boyd, RLAT; Ashley Schiller, LAT, RVT; Victor Lozano; Tammy Thomas; Sharleen Houdashell; Diane Frazier そして Jose Hernandez により収集され提供されたものである。

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